五つの池の喫茶店

私が日々思っている事を徒然なるままに書き綴ってみました。興味のある方はお立ち寄りください。OCN CAFEに2004年9月から記載された日記をOCN Blog人に引き継ぎ、さらにこのHatenaBlogに移設いたしました。

九月の空

 (この日記は送信したのに消えてしまったので、再度書き直したものです。)

 九月も今日が最後、明日からは十月になる。九月は仕事面でいろいろあってなかなか連休が取れず、やっと月末の昨日今日で連休がとれ、福島に帰ることができた。子供たちとは約一月ぶりの再会だが、相変わらず元気そうで色色と騒々しいのだが、静岡での単身の虚しさ、寂しさから解放されるのでやはり気持は嬉しい。

 静岡では九月は雨の日が少なく、晴れた日や曇った日が大半だった。概ね天候は良かった。晴れた日、青い空を眺めているうち、高校時代に読んだ高橋三千綱の「九月の空」という小説を思い出した。もう三十年近くに読んだので、あらすじはほとんど忘れてしまったが、剣道をやっている主人公と同級生との淡い恋などが混じった青春小説だったように思われる。暗い青春を送っていた自分にとって、恋愛や学園生活に積極的な主人公が眩しく見えて、自分もこんな高校生活を送れたらと叶わぬことを願ったものだった。高校時代、よく流行の小説とかよく読み、作家生活を夢見、大学の文学部を片っぱしから受験したが、尽く玉砕し結局法学部にお情けで入学し、文学への夢もそこで幕切れとなった。

 夏が終わり、秋の初めの青く澄んでどこまでも高い空が好きだ。秋の空にはそんな躍動感が感じられる。明日静岡に帰るが、久しぶりに「九月の空」を読んでみようと思う。高校時代に見落としていたなにか新しいものが発見できるかもしれないし、三十年たった今の自分がこの小説を読んでどう感じるのだろうか?

 

九月の空 (角川文庫)

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葡萄畑 (新潮文庫 た 20-1)

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少年期

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