ノーベル賞の記事を書いたので、ついでに・・・。
イグノーベル賞というものがある。1991年にアメリカで創設され、「人々を笑わせ、考えさせてくれる」研究に対して授与される。工学、物理学、医学、心理学、化学、文学、経済学、学際研究、平和、生物学などの分野があり、つい先日、北里大学の馬淵教授ら4名が受賞され話題になったが、このイグノーベル賞、本家のノーベル賞に隠れてあまり話題にならないが、実は日本はイギリスと並びこの賞の常連で、今年でなんと8年連続の受賞だとか!
ちょっと興味と暇があったので、また調べてみた。(Wikipedia:イグノーベル賞、イグノーベル賞日本人受賞者の一覧、イグノーベル賞受賞者一覧より参照)
受賞年度 |
部門 |
受賞理由 |
受賞者と所属 |
1992年 |
医学 |
「足の悪臭の原因となる化学物質の解明」に対して。特に「自分の足が臭いと思っている人の足は臭く、思っていない人のは臭くない」という結論に対して。 |
神田不二宏 八木栄一郎 福田實 中嶋啓介 太田忠男 中田興亜(以上、資生堂研究員) |
1995年 |
心理学 |
ピカソとモネの絵画を見分けられるようにハトを訓練し、成功したことに対して。 |
渡辺茂 坂本淳子 脇田真清(以上、慶應義塾大学) |
1996年 |
岩手県の岩石から恐竜、馬、ドラゴン、王女、その他1000以上の、どれも全長0.25mm以下の絶滅した「小さい種」の化石を発見したことに対して。 岡村氏は70年代~80年代にかけて、東北地方を中心とする地域の3億年前の地層からミニ原人やミニ動物を多数「発見」し、学会で発表したほか著書を世界中の大学や研究機関に贈るなど古生物学界に困惑を巻き起こした。 |
岡村長之助(岡村化石研究所) |
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1997年 |
生物学 |
人が異なる味のガムを噛んでいるときの脳波パターンを測定したことに対して。 |
柳生隆視(関西医科大学講師)及び共同研究者 |
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経済学 |
「たまごっち」により、数百万人分の労働時間を仮想ペットの飼育に費やさせたことに対して |
横井昭裕(ウィズ) 真板亜紀(バンダイ) |
1999年 |
化学 |
夫のパンツに吹きかけることで浮気を発見できるスプレー「Sチェック」を開発した功績に対して。 |
牧野武(セーフティ探偵社) |
2002年 |
平和 |
コンピュータによって自動的にイヌ語(犬の言葉)をヒト語(人間の言葉)に翻訳する機械「バウリンガル」を発明し、種の間の平和と調和を促進したことに対して。 |
佐藤慶太(タカラ) 小暮規夫(小暮動物病院) |
2003年 |
化学 |
金沢市の兼六園にある、ハトの関心を惹きつけることに失敗し続ける銅像の化学的研究に対して。 この銅像(日本武尊像)は日本最古級であるが、鋳造当時の技術的制約により、大量の砒素と鉛を混ぜて鋳造されたため、ハトが寄らず糞害から免れていた。 |
廣瀬幸雄(金沢大学) |
2004年 |
平和 |
カラオケを発明し、人々がお互いに許容しあう、全く新しい方法を提供したことに対して(歌によって相手に苦痛を与えるためには、自らも相手の歌による苦痛を耐え忍ばなければならない)。 |
井上大佑(会社経営) |
2005年 |
生物学 |
131種類のカエルがストレスを感じているときに出す特有のにおいを全部嗅ぎ分けてカタログ化した、骨の折れる研究『においを発するカエルの分泌物の機能と系統発生的意義についての調査』に対して。 |
早坂洋司(オーストラリアワイン研究所)ら数名 |
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栄養学 |
34年間、自分の食事を撮影し、食べた物が脳の働きや体調に与える影響を過去にまで遡って分析し続けていることに対して。 |
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2007年 |
化学 |
牛の糞からバニラの香りと味のする物質(バニリン)を抽出したことに対して。 ちなみにこの受賞を記念して、地元のアイスクリーム店は「ヤム=ア=モト・バニラ・ツイスト」という新商品を売り出し、授賞式で振舞われた |
山本麻由(国立国際医療センター研究所) |
2008年 |
単細胞生物の真正粘菌にパズルを解く能力があったことを発見したことに対して。いわゆる「粘菌コンピューター」の研究 |
中垣俊之(北海道大学/理化学研究所)、小林亮(広島大学)、石黒章夫(東北大学)、手老篤史(北海道大学/PrestoJST)、山田裕康(名古屋大学/理化学研究所)ら |
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2009年 |
生物学 |
ジャイアントパンダの排泄物から採取したバクテリアを用いると、台所の生ゴミは質量で90パーセント以上削減できることを示したことに対して。 |
田口文章(北里大学)ら |
2010年 |
交通計画 |
鉄道網など都市のインフラ整備を行う際、真正粘菌を用いて、輸送効率に優れた最適なネットワークを設計する研究に対して。中垣俊之、小林亮、手老篤史の3氏は2008年の認知科学賞に続いて2度目の受賞。2010年受賞のこの研究は、2008年の研究を継続・延長させたもの。 |
中垣俊之(公立はこだて未来大学)、小林亮(広島大学)、手老篤史(科学技術振興機構さきがけプロジェクト)、高木聖治(北海道大学)、三枝哲(北海道大学)、伊藤拳太郎(北海道大学)、弓木賢二(広島大学)ら |
2011年 |
化学 |
火災など緊急時に眠っている人を起こすのに適切な空気中のわさびの濃度発見と、これを利用したわさび警報装置(聴覚障害者に有効な、匂いによる警報システム)の開発に対して。 |
今井真(滋賀医科大学)、漆畑直樹(シームス)、種村秀輝(シームス)、田島幸信(香りマーケティング協会)、後藤秀晃(エア・ウォーター防災)、溝口浩一郎(エア・ウォーター防災)、村上純一(琵琶湖病院) |
2012年 |
音響学 |
自身の話した言葉をほんの少し遅れて聞かせることでその人の発話を妨害する装置、「スピーチジャマー (Speech Jammer)」を発明したことに対して。 |
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2013年 |
化学 |
タマネギが人間の目から涙を出させる生化学的な過程が、科学者が以前に理解していたよりもずっと複雑だったこと(タマネギに多く含まれているアミノ酸を反応させると、涙を誘う「催涙物質」が作られ、目を刺激する仕組みになっている)を発見したことに対して。 |
今井真介、柘植信昭、朝武宗明、永留佳明、澤田 博(以上、ハウス食品)、長田敏行 (法政大学)、熊谷英彦 (石川県立大学) |
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医学 |
心臓移植をしたマウスに、オペラの「椿姫」を聴かせた所、モーツァルトなどの音楽を聴かせたマウスよりも、拒絶反応が抑えられ生存期間が延びたという研究 |
内山雅照(順天堂大学・帝京大学)、平井敏仁(東京女子医科大学)、天野篤(順天堂大学)、場集田寿(順天堂大学)、新見正則(帝京大学)ら |
2014年 |
物理学 |
人間が床に置かれたバナナの皮を踏んでしまった際の、バナナの皮と靴の間の摩擦、およびバナナの皮と床の間の摩擦の大きさを計測したことに対して。 バナナの皮の内側には「小胞ゲル」と呼ばれる粒状の物質があり、踏みつけると粘液が出て摩擦が小さくなるため、バナナの皮の内側を下に向けて踏むと内側を上にした場合よりも滑りやすくなる。 |
イグノーベルはノーベル賞の創始者ノーベルに、否定を意味する接頭語“Ig”を加え、英語の形容詞“ignoble(恥ずべき、不名誉な、不誠実な)”をかけた造語だとか。毎年5000を超える研究や業績に対して、ノーベル賞受賞者や大学教授などが受賞条件である「人々を笑わせ、考えさせてくれる研究」に合致する10程度の個人や団体を審査・選考する。中には1996年に受賞された岡村さんのようなトンデモなものも選ばれており、選考には真実かどうかは問題がないようである。
また、イグノーベル賞は皮肉を込めて授与されることも多々ある。面白いのでちょっとまとめてみた。(Wikipedia:イグノーベル賞、イグノーベル賞日本人受賞者の一覧、イグノーベル賞受賞者一覧より参照)
受賞年度 | 部門 | 受賞理由 | 受賞者と所属 |
1991年 | 教育 |
科学教育の必要性を誰よりもよく論証したことに対して。当時のアメリカ副大統領で意味のわからない発言を繰り返した。 |
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平和 | 我々が知る「平和」の意味(互いの国が核武装によって抑止力を持ち、平和が訪れると主張)を変えることに、生涯にわたって努力したことに対して。スタンリー・キューブリックの映画「博士の異常な愛情」のマッド・サイエンティストのモデルとされている。 | ||
1992年 | 平和 |
人々を団結させずにはおかない、彼の独特な手法(同年に発生したロス暴動に際して)に対して。 |
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経済学 |
仲間の損失への支払いを拒否することによって、災害保険を引き受けるという大胆な試みに対して。 |
ロイズ・オブ・ロンドンの投資家(イギリス) |
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1993年 | 経済学 |
世界的な経済の崩壊を防ぐために、充分な数の本を売ったことに対して。 |
ラビ・バトラ(アメリカ) |
1994年 | 心理学 |
つばを吐いたり、ガムを噛んだり、ハトに餌付けをしたりした、300万人のシンガポール市民を罰することの効果についての30年間の研究に対して。 |
リー・クアンユー(シンガポール) |
経済学 |
「売り」としたかったときに、「買い」とコンピュータに命令したことに対して。金融先物取引の損出の埋め合わせのため、ハイリスクの取引を繰り返し、チリのGNPの0.5%相当を失った。 |
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数学 |
もし人々が悔い改めない場合、どのくらいのアラバマ州住民が地獄に行くかを郡ごとに見積もったことに対して。 |
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1995年 | 経済学 |
あらゆる金融機関には限界があることを実証するために、金融派生商品の入り組んだ手法を駆使したことに対して。ギャンブル的な投資を行い、結果として、ベアリングス銀行とオレンジ郡の破綻を招いた。 |
ニック・リーソンと、彼の上司(イギリス、ベアリング銀行) ロバート・サイトロン(アメリカ、カルフォルニア州オレンジ郡収入役) |
平和 | 政治家にとって、他国と戦争するよりも、お互いに殴り、蹴り、騙しあう方が、より利益になることの実証に対して。当時しばしば行われていた立法院の乱闘騒ぎ | 台湾立法院(台湾) | |
1996年 | 平和 |
ヒロシマの50周年を記念し、太平洋上で核実験( 1995年9月から1996年1月まで6回もの核実験をムルロア環礁で実施 )を行ったことに対して。 |
ジャック・シラク(フランス、大統領) |
1998年 | 平和 |
度を越して原子爆弾を平和的に爆発させたことに対して。 インドは1998年5月に2回、パキスタンも同様に5月に2回、「平和的核爆発」の名目で核実験を実施 した。 |
シリ・アタリ・ビハリ・ワジャパイー(インド、首相)、ナワーズ・シャリーフ(パキスタン、首相) |
1999年 | 科学教育 | ニュートンの重力理論、ファラデーやマクスウェルの電磁気学理論、細菌が病気を引き起こすというパスツールの理論などと比べ、ダーウィンの進化論は子供たちが信じるべきではないと命令したことに対して。 | カンザス州教育委員会ならびにコロラド州教育委員会(アメリカ) |
2000年 | 平和 |
水兵に実包を使うことを止めさせ、代わりに「バーン!」と叫ばせたことに対して。 |
イギリス海軍(イギリス) |
2002年 | 経済学 |
ビジネスの世界に数学の虚数概念を応用したことに対して。会計操作による不正を行いアメリカ経済と市場への信頼に打撃を与えた企業群。 |
エンロン、アデルフィア、センダント 、CMSエネルギー、デューク・エネルギー、ダイネギー、グローバル・クロッシング、インフォミックス、Kマート、リライアント・リソース、レントウェイ、ライト・エイド、サンビーム、タイコ、ウエイスト・マネージメント、ワールドコム、ズィエロ、アーサー・アンダーセン(以上アメリカ)、ラーナウト&ハウスピー(ベルギー)、国際商業信用銀行(パキスタン)、ガズプロム(ロシア)、HIH保険(オーストラリア)、マクスウェル・コミュニケーションズ(イギリス)以上の企業の重役、団体役員及び監査役 |
2009年 | 経済学 |
小さな国の小さな銀行が急激に巨大銀行へと膨張することができること、その逆もあることを実地に示したことに対して(また国民経済全体でも同じことができることを示したことに対して)。2008年、金融立国であるアイスランドは世界金融危機の影響をモロに受け、債務不履行になったことを指す。 |
カウプシング銀行、ランズバンキ銀行、グリトニル銀行(以上アイスランド、各銀行の頭取、取締役、監査役) アイスランド中央銀行(アイスランド、総裁及び理事) |
文学 |
アイルランド国内で頻繁に交通違反を繰り返した乱暴なドライバーであるプラヴォ・ヤズディに対して50回以上違反切符を書き続けたことに対して。プラヴォ・ヤズディとはポーランド語で運転免許証のこと、アイルランド警察はそれを人名と勘違いして、違反切符を切り続けた。 |
アイルランド警察(アイルランド) | |
数学 | 1セントから100兆ジンバブエ・ドルまでの幅広い額面の銀行券を印刷させることによって、非常に大きな数字にも対応できるようになるための、簡単で毎日できるトレーニング法を国民に与えたことに対して。2006年から2009年にかけてジンバブエは3回のデノミを実施し、インフレを収拾して国内経済を安定させようとしたが、経済失政で国家は破綻状態に陥った。 |
ギデオン・ゴノ(ジンバブエ、準備銀行総裁) |
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2010年 | 経済学 | 資金投資の全く新たな手法—世界経済(またはその一部)の得る金融取引上の利益を最大化し、リスクを最小化する—を創造し宣伝したことに対して。 |
ゴールドマン・サックス、AIG、リーマン・ブラザーズ 、ベア・スターンズ、メリル・リンチ、マグネター・キャピタル(アメリカ、以下の経営陣と重役) |
2011年 | 数学 |
世界が終わる日を予測・断言し、数学的仮定を立てる際には気を付けた方がよいと世界に知らしめた。 |
ドロシー・マーティン、パット・ロバートソン、エリザベス・クレア、ハロルド・キャンピング(以上アメリカ)、クレドニア・ムウェリンド(ウガンダ) |
平和 |
違法駐車している高級車を装甲車で踏みつぶして問題解決できることを示したことに対して。 |
アルトゥーラス・ズオカス(リトアニア、ヴィリニュス市長) |
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2014年 | 経済学 |
売春、ドラッグ密売、密輸、その他自発的参加者間のあらゆる違法な金融取引から発生する収益を加算することで国民経済の大きさを膨らませて、欧州連合の財政基準を満たそうという動きを誇り高く先導したことに対して。 |
イタリア国立統計研究所(イタリア) |
イグノーベル賞の授賞式は毎年10月に行われ受賞者の旅費及び滞在費は自腹だとか!受賞者のスピーチは笑いを取ることが要求され、受賞者である北里大学の馬淵教授もアメリカのコメディ映画で使用された曲のメロディを歌い、観客の笑いを誘った。ちなみにこのイグノーベル賞とノーベル賞をともに受賞した人が1人だけいる。それはアンドレ・ガイムというロシア生まれのオランダ人物理学者で、2000年に「カエルを浮揚させるための磁石の使用に対して」イグノーベル物理学賞を、2010年に「二次元物質グラフェンに関する革新的実験」で、ノーベル物理学賞をそれぞれ受賞している。この賞には賞金はないが、業績にちなんだ副賞が贈られるそうである。
最後に日頃は、「慰安婦ガ~」「戦後補償ガ~」「日帝ガ~」と日本に対して居丈高なお隣の韓国、秋風が吹くころになると、急におとなしくなる。今年のノーベル賞は日本人が3名受賞したが、韓国人は0。累計でも日本人は22名に対し、韓国人は金大中氏のノーベル平和賞のみ、科学分野で日本に圧倒的な差を付けられている。自尊心が高い韓国人はこれがひどくご不満のようで、この季節は韓国人が最も憂鬱になる時期である。その韓国、イグノーベル賞はどうだろう。またまた興味と暇があったので調べてみた。(Wikipedia:イグノーベル賞、イグノーベル賞日本人受賞者の一覧、イグノーベル賞受賞者一覧より参照)
受賞年度 | 部門 | 受賞理由 | 受賞者と所属 |
1999年 | 環境保護 |
自ら香りを出すビジネス・スーツを発明したことに対して。 |
権赫豪 |
2000年 | 経済学 |
効率と安定成長を集団結婚産業に持ち込んだことに対して。 |
文鮮明(統一教会教祖) |
2011年 | 数学 |
世界が終わる日を予測・断言し、数学的仮定を立てる際には気を付けた方がよいと世界に知らしめた。 |
李長林 |
う~ん、やはりここでも日本に大差を付けらているね。でもこれは、アジアでは中国、インド、タイにならぶ好成績、韓国はまずノーベル賞より、イグノーベル賞を目指してみたらどうだろう?韓国には世界に誇る文化、例えば、
- 新たに歴史を創造し、自国を世界に冠たる民族に持ち上げ、自国民に勇気と誇りを与えた功績
- 世界中のあらゆる文化の起源・伝播をすべて朝鮮半島に求めるウリジナル思想
- 優秀な民族なのに、劣等民族である日本に幾度もわざと負けてあげる大人の対応
- 数回に及ぶ経済危機を乗り越え主要先進国入りをした奇跡的な経済政策
- 係った国を次々と不幸にする強力すぎる霊的パワー
- 母国に経済的、政治的支援を求めず、居住地に求める謙虚な在日の韓国人
- 盗んだ物を合法的に自分のものにする卓越した法整備
- 70年以上も前の事を今そこで起きたように再現して見せる抜群な記憶力
- 法秩序より感情を優先する度を越した母国愛
- なかったものをあったとする驚嘆すべき錬金術的思考能力
- 火病~朝鮮人特有な感情豊かな表現方法 etc
頑張れ!韓国!もちろん皮肉だけど・・・・。
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