五つの池の喫茶店

私が日々思っている事を徒然なるままに書き綴ってみました。興味のある方はお立ち寄りください。OCN CAFEに2004年9月から記載された日記をOCN Blog人に引き継ぎ、さらにこのHatenaBlogに移設いたしました。

高校生のSEXはNG!?

 6月もあと1週間となり、2016年も半分が過ぎようとしています。50代も半ばとなり、定年を見据えなければいけない時期となりましたが、相変わらず日々の雑事に追いたてれられており、なかなか自分の行く末について考える余裕がないのが現状です。逆に言えば忙しくすることで、自分自身を現実から遠ざけているかもしれませんねえ。

 さて、今週の日刊ゲンダイに気になる記事が掲載されていました。

 裁量の範囲か、行き過ぎか― 仙台市のサッカー強豪校、聖和学園高で、退学処分をめぐって裁判沙汰だ。 

 昨年12月、在学中に交際相手と性交渉したことを理由に退学勧告されたのは社会通念上行き過ぎだとして、当時3年生の元サッカー部員の男性(18)が20日までに、運営法人などに損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。 

 男性は転校を余儀なくされ、大学の推薦も取り消された。昨年度、同校が出場した全国高校サッカー選手権にも出場できなかったという。

 「男性には非行歴や処分歴などもない。それなのに、いきなり校長から『性的な行為を一度でも行えば退学処分となる。これまでの生活態度は考慮しない』と書面で通知があった。男性側は『性行為が退学処分になる』という校則はなかったと主張しています」(関係者) 

 私学は学校運営の裁量が大きく、校則や処分も広く学校に委ねられている。最高裁は、昭和女子大で無届けの政治活動をした学生の退学処分を「裁量権の範囲 内」(1974年判決)としたが、学校側の裁量も無制限ではない。バイクの免許取得を禁止した校則に反した学生を退学にした修徳高校の処分を「合理的裁量の範囲を超え違法」(92年東京高裁)としたこともある。

 大阪産業大客員教授の八幡義雄氏(教育学)がこう言う。

 「裁量権以前の問題でしょう。校則がどうあれ、高3の性行為程度ならせいぜい停学か謹慎。退学はあり得ない。学校側が本当に問題だと考えるなら、サッカーの全国大会も辞退すべきなのに、しっかり出場している。臭い物にふたをするだけの学校側の姿勢に疑問を感じます」 

 学校側は「ノーコメント」(副校長)。法廷での決着に注目だ。

 

2016年6月23日付 日刊ゲンダイ 高校サッカー名門元部員が提訴 彼女とSEXでレッドカードの重すぎる処分 より引用

  この記事だけでは何とも言えませんが、男子生徒が強姦したり、相手を妊娠させたらともかくとして、記事の最後に大学の先生がおっしゃられるように私も“SEXしただけ退学”はさすがにやりすぎではないかと思います。処分は必要だとしてもせいぜい停学とがいいところ、全国大会出場できなくなるのは致し方がないことだとは思いますが・・・・。

 今年の参議院議員選挙から18歳以上に選挙権が与えられます。国の行く末を左右しかねない権利を与えられているにもかかわらず、SEXはNGというのはおかしな話だと思います。そもそも民法上は結婚年齢は男性は18歳、女性は16歳からという規定があるのに、違法行為と処罰するのは矛盾していると思うのですが・・・。個人的な意見としては、この民法の規定は時代遅れだと思います。昨今女性の再婚の規定が見直されていますが、やはりこの規定も女性も男性同様に18歳に引き上げるべきではないかと思います。

 2000年代後半に入り、日本では恋愛や性行動に消極的な、いわゆる「草食化男子」 が話題になってきました。何でも男子は射精を経験する年齢も年々遅くなっているようで、2002年には中学3年生の59.4%が射精を経験していたの対して、2014年には49.2%へと低下しているようです。

 下の表は東京都幼・小・中・高心性教育研究会が2014年に高校3年生の性交に関する見解を調査したものです。 

           2002年        2005年        2008年        2014年
男子 肯定的 81.6 90.1 75.3 60.5
否定的 8.7 9.9 16.2 17.3
考えたことがない 9.6 9.9 17.2 21.1
女子 肯定的 85.4 90.6 76.6 45.0
否定的 8.2 5.0 12.9 21.7
考えたことがない 6.3 10.4 23.8 31.9

                            高校3年生の性交に関する見解(%)

  調査によると、男女とも2005年をピークに高校生が性交することについて肯定的な見解が激減していることが見て取れます。特に女子、2014年では肯定的な見解が2005年と比較して半減し、否定的な見解が4倍に増加しています。男子についても2014年には肯定的な見解が3割減、逆に否定的な見解が倍増しています。どうやら「草食化傾向」は男女を問わないようですね。

 こうした傾向は思春期の子供を持つ父兄にとっては喜ばしいことかもしれませんが、日本の将来にとってはどうでしょうか?性交する時期を高校時代に限っているので一概には言えませんが、性交に否定的あるいは関心がない若者が増えれば少子化による人口減少で日本は危機的な状況に陥ると思います。結果生じる少子高齢化社会、政府は移民の導入を推進しているようですが、その結果どうなるか?それは先に行われたイギリスのEU離脱の意思決定が成されたことで答えは出ていると思います。

 こうした悲劇を招かぬように、教育現場においては、性的行為を一方的に罪悪視するのではなく、性行為に対するモラルとか避妊についての知識を子供に教育し、若き日の過ちを犯さぬように見守るべきではないかなあと思います。難しいと思いますけどね・・・。

  関連する記事です。

kitajskaya.hatenablog.com

 「性行為は絶対ダメ」という宮城の高校がある一方で、若者の性行為に寛容な高校もあるようです。

 産経WESTの記事からです。

 京都府立朱雀高校(京都市中京区)が昨年11月、妊娠中の3年生の女子生徒(18)に、休学を勧め、卒業するには、体育の補習が必要と説明していたことが15日、分かった。

  同校によると、昨年8月ごろ、女子生徒の妊娠が発覚。女子生徒は同級生との卒業を望んでいたが、高校側は11月ごろから、出産準備に専念するため休学する よう勧めた。その際、女子生徒の体育の成績が「1」のため、卒業には、球技や持久走などを含めた実技の補習が必要になると説明したという。

 同校では、病気やけがの場合は「特別な事情」として配慮するが、「全日制では生徒の妊娠を想定しておらず、妊娠を特別な事情とは考えていない」と説明している。

  一方、学校側は取材に対し「母体のことを考慮すれば、ハードな実習だけを課すことは考えていなかった」としており、「生徒側との話し合いのなかで、実技の 補習を座学などで代用することも視野に入れていたとした」と釈明したが、そのことについては女子生徒側には伝えていなかったという。

 女子生徒は結局、今年1月から休学。現在は8月に同校の通信制への転籍を目指しているという。

  石田充学(みつのり)副校長(59)は「全日制では学業と出産・子育ての両立は難しいと考え、休学し通信制に移るよう勧めた。今回の事態を受け、今後妊娠した生徒への配慮を検討したい」と話している。

 

2016年6月15日付 産経WEST 妊娠中の高3女子生徒に体育の授業を要求 京都の高校、休学勧める より引用

  妊娠した生徒が普通に通える高校、まさかそんな「3年B組金八先生」を地で行く高校があるとは思いませんでした。この高校の校長先生、随分と太っ腹な方なんですね。それとも京都自体がそうなのでしょうか?

 何でもこのニュース、「学校が妊婦に体育を強要した」だの「休学届を一方的に送った」だのと、学校が悪いように喧伝されています。ネット上では「高校生も自由に出産できるように環境整備すべきだ」という驚くべき意見もあり、文部科学省に至っては「妊娠と学業は両立できる。本人が学業継続を望む場合、受け止めるべき。」と学校側の対応を批判しています。

 しかしねえ、これって何かおかしいと思いません?16歳で結婚できるのだから、高校生で妊婦というのは許容できます。(尤もこの女子生徒が結婚しているかどうかは定かではありませんが・・・。)ただ「妊娠と学業は両立できる。」というのはどうでしょう?社会人ならともかくとして、高校生にはまだ難しいことだと思います。

 それに高校は義務教育ではありません。履修した単位が足りないのなら落第は当たり前だし、同級生と一緒に卒業したいから単位をくれというのはこの女子生徒の我儘以外の何物でもありません。単位が足りないのは本人問題で、問題の本質をはき違えてはいけません。そもそも学校としては生徒に妊婦がいること自体が想定外なことであり、周りにいる先生、生徒の十分な協力があってこそ、本人が学校に通えるはずです。

 と、ここまで偉そうに書いてきました。私には高校生の娘がいますが、この子が彼氏とイチャイチャなんてされたらさすがに内心は穏やかではないと思います。ただこれを書いている途中に娘のケタケタという笑い声が・・・。恐らく高校生になったお祝いに買ったスマホでアニメか何かの動画を見ているようです。娘は小さい頃は外に出て遊ぶ活発な子だったのですが、いつの間にかアニメや声優好きのインドア派になったようです。会話もほとんどその類のもの、私の心配はどうやら杞憂に終わりそう。ただそれはそれで悲しいものがありますが・・・。

 

おまけの音楽:今週はイギリスでEU離脱離脱の是非を問う国民投票が実施されましたが、イギリスのEU離脱が決定した際、私は何故かこの歌を思い出しました。


Imagine - John Lennon

 

f:id:Kitajskaya:20160625113303j:plain

 

参照:2016年6月23日付 日刊ゲンダイ 

    高校サッカー名門元部員が提訴 彼女とSEXでレッドカードの重すぎる処分

   2016年6月15日付 産経WEST 

    妊娠中の高3女子生徒に体育の授業を要求 京都の高校、休学勧める

   現代性教育研究ジャーナル 「児童・生徒の性に関する調査」

   あなたの健康百科 高校生の性交経験、近年最低レベルにー“欲求”も少なく

写真:無料写真AC サッカー・グラウンド kkphoto 

 

 

お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

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