梅雨も中だるみでしょうか?この記事を書いているのは6月17日の朝ですが、当地藤枝市ではすっきりとした晴れ間が見えています。私の住んでいる静岡県では、梅雨の期間が極端に短かった昨年と比べ、今年の梅雨はほぼ平年通りに推移しているようです。気象庁の予報によると今年の梅雨の期間の雨量は南西諸島を除き、平年並みかやや多いようです。特に6月下旬から7月上旬には梅雨前線が停滞し、激しい雷雨や大雨が予想されており、災害の発生の恐れもあるため、大雨に対して今からでも警戒しておくべきでしょうね。
この記事の目次
- 静岡県東部で弱い地震が6月9日に発生
- 高い防災意識を持つ静岡県民
- 静岡県に被害を及ぼした地震
- 過去の海溝型巨大地震の静岡県内の被害状況
- 過去の海溝型以外の地震と静岡県内の被害状況
- 地震が少ない都道府県は?
- 地震の発生が多い都道府県、発生回数が激増した都道府県は?
- おわりに
- おまけ:防災グッズの紹介です!!
静岡県東部で弱い地震が6月9日に発生
先週の土曜日(6月9日)の夜半に静岡県東部で弱い地震が発生しました。震源地は静岡県富士宮市付近、地震の規模を示すマグニチュードは3.4、最大震度は3で富士宮市、震度2が富士市、静岡市清水区でした。藤枝市では全く揺れは感じず、この日の地震についてはテレビの地震情報のテロップで知りました。
私は静岡県に13年間住んでいますが、こと地震に関しては「思ったより少ない」印象があります。静岡に住んで揺れの強い地震を体験したのは後述しますが、2009年8月に発生した駿河湾地震のみ。全国的に見れば静岡県は比較的に地震の発生が多い都道府県ですが、「静岡県が地震が少ない」と感じるのは、私が東京・神奈川に19年間、福島に4年間と比較的に地震が多い地方に住んでいた所為もあると思います。東京では震度4クラスの地震はかなりの頻度であったたし、震度5の揺れも経験しています。福島に住んでいたのはあの未曾有の大被害をもたらした東日本大震災の約2年前までですが、あの頃(2005年から2009年にかけて)は毎月のように体に揺れを感じる地震があったように思います。
高い防災意識を持つ静岡県民
ただ静岡県民一人一人の防災意識は非常に高いと思います。何年か前の調査だと防災意識の高い県として静岡県が堂々の1位を獲得しています。すでに半世紀も前から発生が噂される東海地震の脅威に静岡県の人たちが怯えながら生活したことが根底にあるのでしょうね。静岡県では学校や職場のみならず地域でも年数回の防災訓練が徹底されており、娘の通う藤枝市内の高校でも地域の防災訓練の参加が義務付けられています。防災訓練では地震発生から避難終了までの時間をストップウォッチで計ります。これは学校、職場、地域の訓練を問わず行われており、厳しい学校や職場などでは時間がちょっとでも遅いと防災担当者やお偉方よりかなりきつめの叱責があるようです。
私は18歳までを大分県で過ごしましたが、小・中・高の学生時代に防災訓練をした記憶はほとんどありません。地震が発生しても、田舎なので何もなく、建物の外に逃げれば何とかなるという意識が当時の大人たちの根底にあったのではないかと思います。
社会人になって、十数年間は販売職としてテナントから店舗を借り受け仕事をしましたが、テナント先の防災訓練も今考えれば何ともお粗末なものでした。参加する人員の確認をすることはなく、また点呼を取らなかったり、揚句には「いざとなったら訓練なんか意味がない。助かりたかった自分で逃げろ!」と訓示するテナントの担当もいました。地震が多く発生している割には関係者は危機意識が無く、それに私も準じていましたね。さすがに東日本大震災の燦々たる状況を見ているので、今はそんなことはないと思いますが・・・!?
静岡県では8月の最終日曜日あたりと12月の第1日曜日に地域の自主防災組織で大々的な防災訓練が実施されます。8月の最終日曜日あたりは1923年に発生した関東大震災を教訓にしたものですが、12月の第1日曜日の由来は1944年12月7日に発生し、県内でも295人もの犠牲者がでた東南海地震を教訓にしたもので、1986年に静岡県防災会議で12月の第1日曜日を「地域防災の日」定めました。
私も地域の防災委員を1年間経験しましたが、消火栓などの器具の点検等ほぼ毎月何かしらの行事がありました。年2回の地域の防災訓練では、避難訓練はもとより、朝早くから避難場所に指定された公園にテントを張り、予備電源の立ち上げから、車で広報活動を行ったり、地元の消防団や消防署と連携して消火栓や消火器の使い方を実践したり、救急・救護活動の一貫として三角巾を使った包帯の巻き方の指導、煙体験の訓練などを盛りだくさんの内容でした。
行政を見ても、静岡県庁には「危機管理部」が設置されており、ホームページには防災に関する情報が事細かく記載されています。さらに「自然災害への備えについての行動」に関するアンケート調査では、「避難場所を知っている」「災害時の連絡方法を家族で話し合っている」「防災訓練に参加している」と回答した人の割合は、静岡県民は全国と比較して大幅に上回っています。住宅の耐震補強工事に関しても、「実施したもしくは検討している」と回答した割合は全国平均の2倍となっており、ここでも静岡県民の防災意識の高さが伺えます。
静岡県に被害を及ぼした地震
ちょうど3年前、大分県南部でマグニチュード5.7の地震が発生した時に、「おおいたの地震」というタイトルで記事を書きました。
記事では2つの表を使って、地震について考察しています。今回も同様にして地震について考察してみたいと思います。
発生年月日 | 名称 | 推定マグニチュード | 震源 |
715年7月4日 | 和銅遠江地震 | 6.5以上 | 天竜川付近 |
841年5月3日以前 | 伊豆地震 | 7 | 伊豆 |
878年11月1日 | 相模・武蔵地震 | 7.4 | 南関東 |
1096年12月17日 | 永長地震 | 8.0~8.5 | 南海トラフ |
1498年9月20日 | 明応地震 | 8.2~8.4 | 東海道沖 |
1589年3月21日 | 天正地震 | 6.7 | 駿河・遠江 |
1605年2月3日 | 慶長地震 | 7.9 | 南海沖、もしくは房総沖 |
1633年3月1日 | 寛永小田原地震 | 7 | 神奈川県西部 |
1686年10月3日 | 遠江・三河地震 | 7 | 遠江・三河沖 |
1703年12月31日 | 元禄地震 | 7.9~8.2 | 房総半島南端 |
1707年10月28日 | 宝永地震 | 8.6 | 東海道沖から南海道沖 |
1718年8月22日 | 遠山地震 | 7 | 伊那遠山谷 |
1782年8月23日 | 天明小田原地震 | 7 | 足柄平野 |
1854年12月23日 | 安政東海地震 | 8.4 | 東海道沖 |
1917年5月18日 | 6.3 | 静岡市付近 | |
1923年9月1日 | 関東大震災 | 7.9 | 関東地方南部 |
1924年1月15日 | 丹沢地震 | 7.3 | 神奈川県西部 |
1930年11月26日 | 北伊豆地震 | 7.3 | 伊豆半島北部 |
1935年7月11日 | 静岡地震 | 6.4 | 静岡市 |
1944年12月7日 | 昭和東南海地震 | 7.9 | 熊野灘 |
1965年4月20日 | 静岡地震 | 6.1 | 焼津市 |
1974年5月9日 | 伊豆半島沖地震 | 6.9 | 石廊崎沖 |
1978年1月14日 | 伊豆大島近海の地震 | 7 | 伊豆大島西岸沖 |
2004年9月5日 | 紀伊半島南東沖地震 | 7.4 | 紀伊半島沖 |
2009年8月11日 | 駿河湾地震 | 6.5 | 駿河湾 |
2009年12月18日 | 5.1 | 伊豆半島東方沖 | |
2011年3月11日 | 東日本大震災 | 9 | 三陸沖 |
2011年3月15日 | 静岡県東部地震 | 6.4 | 富士山南麓 |
まずは表1。静岡県に過去に被害を及ぼした地震です。大分県と比較してですが、古代からかなり強い地震が発生しています。政府の地震調査研究推進本部によると、静岡県に甚大な被害を及ぼす地震は、相模トラフ・駿河トラフ・南海トラフ沿いで発生する海溝型巨大地震と内陸部の浅い場所で発生する地震の2つに分類されるそうです。特に南海トラフを震源とする海溝型巨大地震は約90年~150年の周期で発生しています。
静岡県を襲った海溝型巨大地震はどれも山崩れ、津波、大規模な火災、家屋の倒壊、液状化現象等、死者・行方不明者を多数出す甚大な被害をもたらしてきました。[表1]で表された地震の中で特徴的な地震をいくつかを紹介してみます。
過去の海溝型巨大地震の静岡県内の被害状況
1.明応地震
明応地震は室町時代の後期の1498年9月に発生し、推定されるマグニチュードは8.2~8.4で、震源は南海トラフとされています。この地震では津波による被害が大きく、沼津市や伊豆半島北部では津波の高さは20mを超え、約26000人が津波により溺死したとされています。
2.宝永地震
宝永地震は1707年10月、東海道沖から南海道沖を震源域とした地震で、推定マグニチュードは8.6、東海道から四国にかけて2万人以上の死傷者を出したとされています。この地震により東海道袋井宿では建物がすべて崩落し、御前崎では地盤が約1~2m隆起しています。
この地震の49日後に富士山が噴火(宝永大噴火)し、南東部斜面に宝永山ができました。
3.安政東海地震
安政東海地震は江戸時代後期の1854年12月に発生した南海トラフ沿いの東海道沖(駿河トラフ)を震源域とする地震で、推定のマグニチュードは8.4とされています。この地震による被害は箱根から見附(現在の静岡県磐田市)までの東海道で家屋の倒壊や焼失が著しく、三島宿では宿舎が一軒も残らず潰れました。駿府の城下町は壊滅状態となり、掛川城は天守閣が倒壊しました。またこの地震より東海道の難所とされた薩埵峠直下の海岸線が隆起し、海岸線が通行可能となりました。
なおこの地震以降、約160年間駿河トラフを震源とする巨大地震は発生しておらず、地震の空白区域となっており、このことが近いうちに東海地震が発生するという根拠となっています。
4.昭和東南海地震
昭和東南海地震は1944年12月に発生した潮岬南方沖の熊野灘を震源とするマグニチュード7.9の地震です。敗戦前後に4年連続で起きた死者・行方不明者が1000名を超える「昭和の4連続巨大地震」の一つです。(ちなみに残りの3つは、1943年9月発生の鳥取大震災、1945年1月発生の三河地震、1946年12月に発生した南海道地震)この地震が発生したのは敗戦の前年で、戦時下の報道管制のため被害の記録がほとんど残っていません。ただ数少ない記録によれば、御前崎市で震度6を、また下田市で高さ2.5mの津波が観測されたことが分かっています。
過去の海溝型以外の地震と静岡県内の被害状況
静岡県には静岡市から浜名湖に至る範囲内に定期的に地震が発生するスポットがあるそうです。伊豆半島では火山活動に関連すると推測される群発地震が時折発生しており、伊豆半島沖でも近年、規模の大きい地震が発生しています。過去に地震起こしたとされる活断層は神奈川県との県境、伊豆半島北部、富士市と富士宮市にかけて存在しています。
ここでは海溝型以外の巨大地震について述べてみます。
1.北伊豆地震
北伊豆地震は1930年11月に発生した直下型の地震で、震源地は伊豆半島北部の函南(かんなみ)町丹那盆地付近で、マグニチュードは7.3、死者・行方不明者は272名でした。この地震は前兆が特徴的で、地震が発生する前に2期にわたって群発地震が発生し、その数は3500回を超えています。また静岡市では異常な発光現象も観測されています。この地震により建設中の東海道線の丹那トンネルに影響が出ており、直線で建設されるルートがわずかにS字型に修正されたようです。
2.駿河湾地震
駿河湾地震は2009年8月に御前崎沖の駿河湾で発生したマグニチュード6.5、最大深度6弱の地震です。この地震よる死者は1名、全壊した家屋はありませんでした。駿河湾地震が発生したのは早朝の午前5時、就寝中の時間のために負傷者が多く発生すると予想されましたが、先にも述べたように静岡県民は防災意識が高く、県民の約60%以上の人が家具の倒壊に備え、あらかじめ家具を固定・転倒防止の策を講じていた結果、被害を最小限に防いだことが言われています。
ちなみに私はこの地震を経験しています。地震が起きた瞬間は寝ていましたが、揺れは大きかったことは覚えていますが、それほど恐怖を感じることはありませんでした。
当時のことを以下のようにブログに記述しています。
(前略)先月11日の地震が発生、今住んでいるところが地震被害の中心地であったため、TVでかなり取り上げられた。東名高速の崩落、一部家屋の半壊、断水等。住んでるところは断水して水が出なくなり、初めて給水車で水をもらった。断水は2日で何とかなったが、やはり水のない生活はつらいものだった。
会社は壁が崩れたりして、天井が一部崩れるなど、致命的な欠損はなかったが、それでもあれだけの地震である。壊れた箇所の修繕や清掃などで汗だらけになって作業を行った。せめてシャワーを浴びたかったが、水が出ないので隣町の掛川の健康ランドまで出かけていき、湯船に浸かった。地震発生時は飲食店がどこも営業しておらず。どこのコンビニも弁当が売り切れ、十分に食事を取れない家庭も多かったのではないだろうか?地震が発生したのが早朝だからよかったもの、もし時間がずれ夕方に発生したらどうなったのだろうか?夕方の帰宅ラッシュと晩御飯の準備できっとパニックになったことだろう。
この時には記述しませんでしたが、確かガソリンスタンドもガソリンが切れていましい、ガソリンスタンドには車が長者の列ができていました。
3.静岡県東部地震
静岡県東部地震は2011年3月、東日本大震災の直後に発生した地震で、震源は富士山南麓、マグニチュードは6.4、最大震度は富士宮市で震度6強を観測しました。この地震による死者は0、全壊した家屋は先の駿河湾地震と同様に0でした。この地震は夜の10時過ぎに発生しましたが、富士宮市では地震発生の10分後には避難先とされた小学校で被災者の受け入れの準備が完了していたそうです。
この地震以降は静岡県で震度5を超える地震は発生していません。
地震が少ない都道府県は?
大分の地震の記事に過去10年間の震度別の地震の発生件数を表にして載せましたが、今回も同様に過去10年間の地震の発生件数をまとめたものを表にしてみました。
[ 表2 震度別地震回数 2008年6月9日~2018年6月8日]
都道府県名 | 震度1~2 | 震度3~4 | 震度5 | 震度6 | 震度7 | 合計 | 前回順位 | |
1 | 富山 | 138 | 10 | 0 | 0 | 0 | 148 | 6 |
2 | 香川 | 154 | 13 | 1 | 0 | 0 | 168 | 1 |
3 | 三重 | 160 | 12 | 0 | 0 | 0 | 172 | 8 |
4 | 福井 | 192 | 20 | 0 | 0 | 0 | 212 | 11 |
5 | 奈良 | 208 | 16 | 0 | 0 | 0 | 224 | 19 |
6 | 滋賀 | 217 | 19 | 0 | 0 | 0 | 236 | 13 |
7 | 大阪 | 224 | 16 | 1 | 0 | 0 | 241 | 14 |
8 | 石川 | 217 | 28 | 0 | 0 | 0 | 245 | 29 |
9 | 山口 | 241 | 19 | 1 | 0 | 0 | 261 | 5 |
10 | 京都 | 240 | 22 | 0 | 0 | 0 | 262 | 12 |
11 | 徳島 | 257 | 13 | 2 | 0 | 0 | 272 | 7 |
12 | 佐賀 | 246 | 25 | 1 | 0 | 0 | 272 | 4 |
13 | 島根 | 280 | 20 | 2 | 0 | 0 | 302 | 9 |
14 | 愛知 | 290 | 26 | 0 | 0 | 0 | 316 | 20 |
15 | 高知 | 291 | 31 | 1 | 0 | 0 | 323 | 17 |
16 | 兵庫 | 311 | 21 | 0 | 1 | 0 | 333 | 18 |
17 | 広島 | 314 | 18 | 2 | 0 | 0 | 334 | 16 |
18 | 岡山 | 316 | 20 | 1 | 0 | 0 | 337 | 3 |
19 | 愛媛 | 296 | 41 | 3 | 0 | 0 | 340 | 10 |
20 | 長崎 | 509 | 39 | 2 | 0 | 0 | 550 | 15 |
21 | 福岡 | 549 | 47 | 1 | 0 | 0 | 597 | 24 |
22 | 鳥取 | 596 | 62 | 0 | 1 | 0 | 659 | 2 |
23 | 和歌山 | 656 | 50 | 1 | 0 | 0 | 707 | 28 |
24 | 山梨 | 650 | 64 | 3 | 0 | 0 | 717 | 26 |
25 | 沖縄 | 686 | 71 | 2 | 0 | 0 | 759 | 25 |
26 | 岐阜 | 707 | 63 | 0 | 0 | 0 | 770 | 27 |
27 | 宮崎 | 790 | 72 | 2 | 0 | 0 | 864 | 22 |
28 | 大分 | 1020 | 135 | 7 | 1 | 0 | 1163 | 21 |
29 | 神奈川 | 1096 | 133 | 4 | 0 | 0 | 1233 | 31 |
30 | 静岡 | 1276 | 99 | 5 | 2 | 0 | 1382 | 33 |
31 | 秋田 | 1310 | 121 | 5 | 0 | 0 | 1436 | 32 |
32 | 新潟 | 1306 | 169 | 7 | 1 | 0 | 1483 | 41 |
33 | 山形 | 1379 | 160 | 3 | 0 | 0 | 1542 | 34 |
34 | 鹿児島 | 1585 | 126 | 5 | 0 | 0 | 1716 | 30 |
35 | 群馬 | 1744 | 157 | 2 | 1 | 0 | 1904 | 37 |
36 | 埼玉 | 1733 | 214 | 5 | 1 | 0 | 1953 | 36 |
37 | 長野 | 1801 | 195 | 10 | 4 | 0 | 2010 | 35 |
38 | 東京 | 1917 | 160 | 7 | 0 | 0 | 2084 | 40 |
39 | 北海道 | 1922 | 242 | 10 | 1 | 0 | 2175 | 39 |
40 | 青森 | 1961 | 228 | 11 | 1 | 0 | 2201 | 38 |
41 | 栃木 | 2783 | 375 | 10 | 1 | 0 | 3169 | 43 |
42 | 千葉 | 2909 | 352 | 7 | 1 | 0 | 3269 | 42 |
43 | 熊本 | 4049 | 514 | 18 | 5 | 2 | 4588 | 23 |
44 | 岩手 | 4666 | 466 | 13 | 3 | 0 | 5148 | 44 |
45 | 宮城 | 5336 | 595 | 21 | 1 | 1 | 5954 | 45 |
46 | 茨城 | 5730 | 743 | 29 | 5 | 0 | 6507 | 46 |
47 | 福島 | 6498 | 809 | 32 | 3 | 0 | 7342 | 47 |
前回の記事から3年、この3年間に2016年には熊本県で震度7の巨大地震“熊本地震”が2回発生しており、また鳥取県、茨城県、北海道でも震度6クラスの地震もありました。そのための前回の順位と大幅に変わった都道府県があります。今回10以上ランキングが上がった都道府県を青字で、10以上ランキングが下がった都道府県を赤字で表示しました。
今回もっとも地震が少ない都道府県になったのは富山県。前回の6位から5ランクアップでした。前回トップの香川県は2位に後退しましたが、それでも10年間に地震発生件数が168件で、過去のデータを見ても香川県に被害を及ぼした地震は驚くほど少なく香川県は日本で地震の被害を受けにくい都道府県と言えるでしょう。富山県も同様で、両県とも近隣する県が震源地とされる大地震により被害をもたらされることが多いようです。
今回の調査で10ランク以上順位が上がった都道府県は奈良県と石川県ですが、奈良県の場合は県北部には京都府や大阪府に延びる活断層があり、また地盤が弱いこともあり、南海トラフで発生する地震には状況によってはかなりの被害を受ける可能性があります。
石川県に関しては過去に金沢市付近や能登半島にかけて震度6程度の地震が数回発生しており、また福井県や岐阜県で発生した巨大地震の影響も受けています。石川県で発生する地震は震源が浅いものが多く、そのため比較的に規模が小さい地震であっても震源地付近では被害が拡大する傾向にあるようです。
今回の調査で地震の少ない都道府県の中で三重県と福井県が上位にいますが、両県とも過去に巨大地震が経験してます。特に三重県は太平洋沖合の南海トラフを震源とする巨大地震が約90~150年の周期で発生しており、現在は地震が少ないですが、かなりの確率で大きな地震が発生すると予測されますので、要注意だと思われます。
地震の発生が多い都道府県、発生回数が激増した都道府県は?
今回の調査でも前回のワースト4(福島県、茨城県、宮城県、岩手)は変わりませんでした。やはり東日本大震災の余波が続いているのでしょうか?宮城県、茨城県、福島県は過去10年間の地震発生回数は5000回を超えており、福島県に至っては6498回。これは1日に1.7回地面が揺れる計算になります。
今回の調査で10ランク以上順位が下がった都道府県は熊本県、鳥取県そして岡山県。熊本県は2016年4月に発生した熊本地震のため、前回の23位から43位とランキングを20ポイント下げています。また地震発生回数も前回の537回から今回は4049回とほぼ8倍の地震発生回数となっています。熊本地震は内陸型の地震としては異例の大地震でした。地震発生回数としては内陸型として過去最多を記録しており、九州で震度7を初めて記録した地震でもあります。震度7の揺れが2回発生し、本震と前震が逆転するという事態も発生しています。
2016年の熊本地震で熊本県のお隣の大分県でも甚大な被害が発生していますが、大分県は地震発生回数こそ前回調査の3倍になりましたが、ランキングでは7ポイントのダウンに留まっています。大震災があっても、それを上回る地震の頻度が他の都道府県、特に関東以東にあるということですね。
鳥取県に関しては2016年10月に発生した鳥取県中部地震の影響もあり、地震発生回数が激増したものと考えられます。鳥取県で発生する地震は内陸部や沿岸部の浅い地域で発生するものが多く、また鳥取市や米子市では地盤が軟弱なため大きな被害を受けやすいようです。その顕著な例が1943年9月に発生した鳥取大震災で、地震により鳥取市内の古い町並みはすべて消失しました。
岡山県も鳥取県同様に2016年の地震が大きく関与しています。この地震で岡山県内でも震度5強の揺れを観測しています。ただ岡山県内を震源とする地震で最大規模とされるのは1711年3月に岡山県北部を震源とした発生した地震で、マグニチュードは6.3程度とされています。また震源が県内の山間部であったため県内の被害はほとんど無かったようです。ですので岡山県は香川県と並んで地震が発生しにくい、また地震被害の少ない都道府県と言えます。ただそうは言ってもいつ何時熊本の地震のように予測のつかない大震災が起こるやもしれませんので、日頃からの備えは必要だと思いますね!!
おわりに
最近ネットでは、「〇月〇日に××で巨大地震が起こる!!」という予言めいた書き込みが多く見受けれます。直近では「6月16日に静岡県で巨大地震が発生する」というものもありました。その書き込みでは静岡県某市駅前の大型スーパーが津波に流され、東名高速が寸断、多数の犠牲者が発生するといったリアルな内容でした。ただ私がその書き込みを発見したのが16日の夜9時、スーパーの閉店時間くらいだったので、すぐにその予言が外れたことがわかりました。また6月21日にも巨大地震が発生するものもあります。
このような予言めいた書き込み、「根拠のない流言飛語で人々の不安を煽るようでけしからん」と言えばそれまでですが、私はむしろ地震や災害に対する意識を喚起する意味である程度の効果はあると考えています。考えてみれば、静岡県民の防災意識が高いのは、日時は特定していないが高い確率で発生するであろうという東海地震の予言らしきものがあったからであり、後に規模の大きな災害が発生し時に、迅速に対処し被害を最小限に抑える効果があったことは否めないからです。
自然災害はいつ何時私たちを襲ってくるか分かりません。大地震など発生しない地域とされていた1995年の阪神淡路大震災や2016年の熊本地震はその顕著な例だと思います。
いつ来てもおかしくない、いつ来るかわからない自然災害に対し、私は日頃から自然災害に関する知識や研鑽し、防災意識を高めていくようにしていきたいと考えていますし、家族にもそのことを伝えていきたいと思っています。ただ子供たちは防災に関する意識が甘いように思います。ですので、親としてはもう少し真剣に防災訓練に取り組んで欲しいと願っています。
おまけ:防災グッズの紹介です!!
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参照:Wikipedia 地震の年表、南海トラフ、南海トラフ巨大地震、駿河トラフ、
昭和南海地震、北伊豆地震、丹那トンネル、駿河湾地震、熊本地震
気象庁 震度データベース
政府地震調査研究推進本部 静岡県の地震活動の特徴
石川県の地震活動の特徴
ウェザーニュース 西・東日本の梅雨入りは平年より早い予想
tenki.jp 地震情報 2018年6月9日22時54分発表
いいとこ静岡 行政、県民が一体となって取り組む。静岡県の「防災意識の高さ」
SBSマイホームセンター 静岡県民の防災意識について
写真:無料写真素材 写真AC 防災訓練 kankanmama
給水車 だんご1974
こんな恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
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