早いもので12月の声を聞いてから、早1週間以上も過ぎてしまいました。ここ当地藤枝市でも、12月になった最初の2,3日は冬とは思えないほどの暖かさでしたが、ここ2,3日は冬型の気候に戻りつつあります。このところの温暖さの激しさに、さすがの私の体も年のせいもありますが、ガタが来たようです。昨日今日と体調が悪く、何とか起きられますが、やはり体がダル重でちょっと眩暈がしてます。実は10月の下旬から当番で地元の自治会の役員みたいなことを引き受けていますが、この集会で週末は潰れてしまい、今までのように一日中家でゴロゴロするわけにもいかず、夜回りのようなものがあります。これからもっと寒くなるので、わが身ながら体が持つかどうか、ちょっと心配です。
◆◆◆この記事の目次◆◆◆
- はじめに
- 日刊ゲンダイの記事~“しまね留学”とは?
- 深刻化する少子化の波~統廃合される静岡県の県立高校
- しまね留学の現状はどうなの!?
- 県外の高校生を受け入れ可能な土壌とは?
- “しまね留学”に対する私の意見
- おわりに
- おまけの音楽~島根県のうた
はじめに
さて、ブログの更新から3週間くらいたっています。年間のブログ記事作成目標“40”まであと1つに迫っていましたが、日々の業務の忙しさと先ほど述べた自治会の仕事、何より記事にするようなネタがない為になかなか更新できずにいました。
ようやく昨日、日刊ゲンダイの記事に面白いものがあったので、今回記事を更新しました
日刊ゲンダイの記事~“しまね留学”とは?
その日刊ゲンダイの記事を紹介します。昨日の記事から全文を抜粋しました。
受験シーズン到来だ。進路に迷っている受験生も多いかもしれないが、高校入試を控える中学生に人気の進学先が島根にある。県外からも注目されているのが「しまね留学」なのだ。
島根県では、県立高校が県外生を募集。昨年度は184人、今年度は179人が入学している。“留学生”にとっての魅力は何か。同県の教育庁教育指導課に聞いた。
「島根県には、1つの市町村に1つの高校しかない地域も多い。今後、少子化が進んだりして、その高校がなくなってしまうと、自治体の存続にも大きく関わることになります。その対策として生まれたのが、県外から生徒を集めるプラン。これがいくつかの学校で行われ、現在は県も支援。4年前から、東京や大阪などで合同説明会を開催し、多くの受験生や保護者が来場しています」
地元の生徒でも通学が大変な中山間地域などにある高校には、寮が併設されていることもあり、“留学生”も多くが寮生活を送りながら学校に通っているという。積極的に“留学生”を受け入れているのは19校。
「都会と比べて生徒数が少ないため、生徒は少人数クラスでじっくり学ぶことができます。教師との距離が近く、地域と関わる授業も多い。学校によっては、地域資源を活用してビジネスを起こす授業や、職場体験授業など、地域の企業やNPOなどと連携したさまざまなカリキュラムも豊富。そういう教師と生徒、地域が三位一体となり、授業を重ね、寮生活を送るうちに、自立心が育まれます。それが、しまね留学の魅力です」
偏差値教育に縛られがちな都会の学校よりも、生きていくのに必要なことがたくさん吸収できそうだ。
「県内、県外の生徒が交わることで、生徒たちはお互いに新しい価値観に触れ合い、刺激を受けながら成長していきます。県外から来た生徒は卒業後、地元に戻ったり別の地域に移って進学や就職をしたりすることも多いですが、中には島根大学に進学してくれる生徒もいるんですよ」
進路に迷う受験生を持つ親は、検討してみる価値が大いにありそうだ。
日刊ゲンダイ2018年12月10日付 キーワードの正体 しまね留学
~ビジネスや職場体験で自立心が育つ より引用
深刻化する少子化の波~統廃合される静岡県の県立高校
少子化は静岡県でも深刻で、21世紀になって県立の高校の統廃合が盛んになっています。21世紀になって統廃合された静岡県の県立・市立の高校を挙げてみます。
廃校となった高校名 | 旧住所 | 廃校年 | 新たな高校名 | 新住所 |
静岡工業高校 | 静岡市葵区 | 2008年 | 科学技術高校 | 静岡市葵区 |
清水工業高校 | 静岡市清水区 | 2008年 | 科学技術高校 | 静岡市葵区 |
庵原高校 | 静岡市清水区 | 2013年 | 清水桜ヶ丘高校 | 静岡市清水区 |
市立清水商業高校 | 静岡市清水区 | 2013年 | 清水桜ヶ丘高校 | 静岡市清水区 |
市立商業高校 | 静岡市駿河区 | 2013年 | 駿河総合高校 | 静岡市駿河区 |
静岡南高校 | 静岡市駿河区 | 2013年 | 駿河総合高校 | 静岡市駿河区 |
農業経営高校 | 浜松市北区 | 2006年 | 浜松太平台高校 | 浜松市西区 |
浜松城南高校 | 浜松市南区 | 2006年 | 浜松太平台高校 | 浜松市西区 |
天竜林業高校 | 浜松市天竜区 | 2014年 | 天竜高校 | 浜松市天竜区 |
二俣高校 | 浜松市天竜区 | 2014年 | 天竜高校 | 浜松市天竜区 |
春野高校 | 浜松市天竜区 | 2014年 | 天竜高校春野分校 | 浜松市天竜区 |
引佐高校 | 浜松市北区 | 2015年 | 浜松湖北高校 | 浜松市北区 |
気賀高校 | 浜松市北区 | 2015年 | 浜松湖北高校 | 浜松市北区 |
三ヶ日高校 | 浜松市北区 | 2015年 | 浜松湖北高校 | 浜松市北区 |
佐久間高校 | 浜松市天竜区 | 2017年 | 浜松湖北高校佐久間分校 | 浜松市天竜区 |
伊東城ケ崎高校 | 伊東市 | 2006年 | 伊東高校城ケ崎分校 | 伊東市 |
大井川高校 | 焼津市 | 2014年 | 清流館高校 | 焼津市 |
下田北高校 | 下田市 | 2008年 | 下田高校 | 下田市 |
下田南高校 | 下田市 | 2008年 | 下田高校 | 下田市 |
修善寺工業高校 | 伊豆市 | 2010年 | 伊豆総合高校 | 伊豆市 |
土肥高校 | 伊豆市 | 2017年 | 伊豆総合高校土肥分校 | 伊豆市 |
大仁高校 | 伊豆の国市 | 2010年 | 伊豆総合高校 | 伊豆市 |
長泉高校 | 駿東郡長泉町 | 2008年 | 三島長陵高校 | 三島市 |
吉田高校 | 榛原郡吉田町 | 2014年 | 清流館高校 | 焼津市 |
周智高校 | 周智郡森町 | 2009年 | 遠江総合高校 | 周智郡森町 |
森高校 | 周智郡森町 | 2009年 | 遠江総合高校 | 周智郡森町 |
2006年からの12年間に26の県立高校が11の県立高校と4つの分校に統廃合されており、この中には80年代後半から90年代にかけて全国高等学校サッカー選手権大会で3度の優勝を誇る市立清水商業も含まれています。名門校も少子化の波には勝てなかったのかと多くの地元サッカーファンが落胆していたことを思い出します。
これ以外にもこれから先の10年間に伊東地区の伊東高校・伊東高校城ケ崎分校・伊東商業高校、小笠地区の横須賀高校(菊川市)・池新田高校(御前崎市)、沼津地区の沼津城北高校・沼津西高校7校と全日制の金谷高校を定時制に移行する予定で、これにより現在88校ある全日制の高校が10年後には83校に減少します。少子化の荒波には抗えないまでも、地元にあった高校が無くなってしまうのはやはり寂しいものです。
しまね留学の現状はどうなの!?
深刻化する少子化対策として、島根県の高校が始めた県外から高校生を集める“しまね留学”制度、この取り組みは2010年度から始まり、始まった当初の島根県の高校への留学者数が54名だったのが、2016年度には184名と3倍強にまで増えています。記事にもある通り、4年前から東京や大阪で合同の学校説明会がスタートし、現在では広島や名古屋、それに福岡でも開かれています。留学生の内訳を見ますと。やはり近畿地方や中国地方が多く、島根県のお隣の広島県や山口県、大阪府と兵庫県の出身者が累積で各々90名以上留学しています。
“しまね留学”を実施している高校のデータです。
高校名 | 所在地 | 全校生徒数 | しまね留学生数 | 留学生割合 |
隠岐島前高校 | 隠岐郡海士町 | 180 | 73 | 40.56% |
島根中央高校 | 邑智郡川本町 | 241 | 86 | 35.68% |
津和野高校 | 鹿足郡津和野町 | 192 | 61 | 31.77% |
隠岐水産高校 | 隠岐郡隠岐の島町 | 136 | 43 | 31.62% |
浜田水産高校 | 浜田市 | 146 | 33 | 22.60% |
吉賀高校 | 鹿足郡吉賀町 | 100 | 20 | 20.00% |
矢上高校 | 邑智郡邑智町 | 260 | 41 | 15.77% |
飯南高校 | 飯石郡飯南町 | 191 | 25 | 13.09% |
横田高校 | 仁多郡奥出雲町 | 261 | 22 | 8.43% |
益田翔陽高校 | 益田市 | 366 | 29 | 7.92% |
隠岐高校 | 隠岐郡隠岐の島町 | 216 | 9 | 4.17% |
三刀屋高校 | 雲南市 | 422 | 7 | 1.66% |
江津工業高校 | 江津市 | 216 | 2 | 0.93% |
情報科学高校 | 安来市 | 305 | 2 | 0.66% |
大東高校 | 雲南市 | 307 | 2 | 0.65% |
江津高校 | 江津市 | 201 | 1 | 0.50% |
安来高校 | 安来市 | 428 | 2 | 0.47% |
浜田商業高校 | 浜田市 | 223 | 0 | 0.00% |
県外の高校生を受け入れ可能な土壌とは?
- 日本一の寮
- 少ない、小さい、あまりない、だからいい。
- 本物の自然や文化を堪能できる3年間
- 地域を舞台とした21世紀型学習
- 多彩に燃える部活動
1の日本一の寮ですが、島根県の公立高校の寮の保有率は60%を越えており、保有率では日本一、しかも2位の和歌山県が30%ですので、ぶっちぎりのトップです。そのため県外性を受け入れる環境は整っており、2の少ない、小さい、あまりない、にも関連しますが、島根県には人が少なく、高校の規模も小さいため、必然的に各人が 協力し合わなければならず、そこに連帯感や協調性が産まれてくるのだと言います。また都会の娯楽施設のみならずコンビニとかの利便性のあるものもほとんどなく、余計なことに影響を受けずに生活することができます。
若いときから親元を離れて生活することは、生徒たちの自立心や人に対す感謝の念を産み、また寮生活で集団生活を経験することで、人間関係の基礎を作ることができ、社会人になってのからのコミュニケーションの構築にも役立つこととなるでしょう。
“しまね留学”を実施する高校の多くが学校の規模が小さいというのはやはりメリットが大きいと思います。各学校のクラス編成がどのくらいかは定かではありませんが、最大で全校生徒数が400名くらいなので1学年は100名前後、クラス数としても学年で最大3クラスくらいだと思われます。そうなれば先生が生徒1人1人と直接向き合って指導することもでき、進学塾のCMのフレーズの“きめ細かな対応”が可能となります。各人の学力も知ることができ、学力に合わせた指導も可能となり、何より教師と生徒の距離が近くなることで互いの信頼関係も培うこともできると思います。
3ですが、島根県は世界ジオパークに認定された隠岐諸島、世界文化遺産に登録された石見銀山、由緒ある寺社仏閣である出雲大社などがあり、そうした人々を魅了する風景や建物で若い人たちの豊かな感性を育てることができます。
4,5についてですが、島根県の高校には地域と高校を結ぶ「コーディネーター」と呼ばれるスタッフが配置されているそうです。彼らは地域と高校を結び、高校生たちが自発的に地域社会と連携する支援を行っています。そのため地域を活用とした教育が可能となり、延いてはそれが世界と繋がっていくことになるようです。(これについてはちょっと理解できませんでしたが・・・。)また島根県の高校は島根の自然を生かした部活動や地域の人々と一緒に活動する「地域系部活動」というものがあり、“人のためになる”という活動が今どきの高校生たちを魅了しているのだと思います。
“しまね留学”に対する私の意見
この“しまね留学”ですが、これまで述べた魅力的な環境ですが、それを活かすのはあくまでも生徒自身であることです。義務教育を終えたばかりの子どもたちにとって親元を離れて生活するには、今までの親の加護から離れることであり、甘やかされて育った子供には大変な苦労があると思います。それを乗り越えていくにはしっかりとした考えとそれなりの覚悟を持っていかないと、いくら環境が整っているとはいえ、子供の成長には繋がらないと思うし、下手したらホームシックにかかってしまい早期のリタイアにあってしまう懸念もあります。ですので、“しまね留学”を検討するのであれば、親子で十分に話し合った上で結論した方が私としてはいいと思います。
更に言えば、島根県の教育のレベルと自分の出身の都道府県の教育レベルについても少し考慮する必要があるかもしれません。少人数教育を唱っていますが、“しまね留学”を実施する高校の学力のレベルと今の自分のレベルを見極めることも必要ではないかと、老婆心ながら思います。親御さんにとっては、都道府県によっては極端に教育のレベルの高低があるので注意する必要があるのではと思います。
おわりに
最後になりましたが、私の2人の子どもたちですが、あまり田舎生活には興味がないようです。受験生である娘はどうやら名古屋の大学に行きたいようで、都会生活に憧れを感じているようです。でも東京でなく何故名古屋かは不明ですが、都会といえども東京には恐怖心というものが若干あるやもしれません。
息子の方も娘が名古屋の大学に行くかもしれないというと、名古屋の私立大学のパンフレットを請求しました。息子は2学年上の娘の影響を受けやすく、進路も娘同様に教育関連の仕事に就きたいようです。この子は態度には出しませんが、かなりのシスコンかもしれませんね!!
おまけの音楽~島根県のうた
参照:Wikipedia 静岡県高等学校の廃校一覧、静岡市立清水商業高等学校
産経ニュース2017年11月15日付 静岡県立高再編計画案10年間で7校を統合へ
日刊ゲンダイ2018年12月10日付
キーワードの正体 しまね留学 ビジネスや職場体験で自立心が育つ
しまね留学/島根県版山村留学
写真:無料写真素材 写真AC 出雲大社 ポチポ
お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
ランキングに参加しています。クリックして応援していただけたらうれしいです!