今週のお題「住みたい街、住みたかった街」
私が住みたかった街は、京王相模原線の南大沢。
私がこの街を知ったのは90年代初頭の頃、だからもう30年近く前になります。当時ミニー・リパートンの大ヒット曲「Lovin' You」をカバーした今井優子さんの歌声に魅かれて視ていたのが、TBSで放映されていた「次男次女ひとりっ子物語」というドラマ。「Lovin' You」はそのオープニング・ソングで、このドラマには田原俊彦さん、菊池桃子さん、柳葉敏郎さんなど、今もなお現役で活躍されているトップスターが出演されていました。
内容となるとほとんど覚えていませんが、舞台となった南大沢の街には、何というのか、これから新しく「街」が出来上がる躍動感というのがテレビ画面からひしひしと感じられ、「将来この街に住んでみたい!!」とその時は漠然と思っていました。
また南大沢の街並は主に“南欧”風の明るいオレンジ色の外観で整備されていて、私はそのような作りの町並みは今だ嘗て見たことも聞いたこともなく、とても新鮮で、何となく“お洒落”な街だなあと深く感銘を受けていました。
ただこの記事を書くためにWikipediaで「次男次女ひとりっ子物語」を調べたのですが、驚くべき事実が・・・。舞台となった「街」は実は南大沢ではなく、お隣の「京王堀之内」駅だったみたい・・・。どうしてそんな勘違いをしていたのか不思議です!?もっともドラマの内容はそっちのけで、街並が写るシーンだけ見て満足していたのだから、間違えて覚えるのも当然のことですね!!
南大沢駅があるあたりは多摩ニュータウンの西側に位置しています。1974年のオイルショック以降、多摩ニュータウンは今までの「早く安く計画的な都市を作る」ことから、「時間をかけて理想的な都市を作る」ことに方向転換しました。さらに30%以上の緑とオープンスペースが確保されることも相まって、新たに作られた多摩ニュータウンの西側は、以前の多摩ニュータウン、聖蹟桜ヶ丘地区及び多摩センター地区などの見られた画一的で手狭な住宅ではなく、個性的で多種多様な住宅とそれを囲む多くの緑木、広々と整備された歩道や街路樹、十分すぎるくらいに点在する公園など、そこに住む人が生活する上での理想の環境となっています。
多摩センターまでしかなかった京王相模原線が南大沢まで延びたのは1988年5月でした。当時は駅前には何もありませんでしたが、住宅建設が進むにつれ、また1991年の東京都立大学の移転や大型商業施設、アウトレットモールやシネコンなどの誘致により街づくりに拍車がかかり、南大沢は多摩ニュータウン西部の“地区センター”としての機能を存分に果たすと同時に、今では若い層を中心に多くの人が住む魅力ある「街」となっています。
私が南大沢に魅力を感じたのは、学研都市としての一面や商業施設の充実もさることながら、南大沢が都市として持つ品格からであり、南大沢に住むこと自体がステータスだと当時は本気で思っていました。今考えればお恥ずかしいのですが、見た目や人の目を異常に気にする私の世間や会社の人に対しての一種の見栄だったのではないかと思います。
「次男次女ひとりっ子物語」の放送から数年して私は結婚しましたが、新婚当時は京王線の調布駅から徒歩で20分くらいのところに住んでいました。そこは2LDKのマンションで、以前住んでいた叔母が急に亡くなったこともあって、管理の傍ら通うようになり、結婚と同時に夫婦の新居となりました。
それと同時に未来の住居について考えるようになり、真っ先に南大沢が第一候補として思い浮かばれ、時間があれば現地に見学に行くようになりました。ただ嫁の方は私が長男だということもあり、「将来は大分に帰る」のは当たり前の事だと思い込んでいたので、転居には消極的だったし、一緒に南大沢へ出かけることはありませんでした。
その後、娘が産まれたことや金銭面や仕事面で色々と頭を悩ますことが増えて、南大沢ことも次第に考えられなくなりました。そして21世紀が始まった年に、私は静岡の生産現場に移動となり、今は静岡県藤枝市に住んでいます。
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参照:Wikipedeia 次男次女ひとりっ子物語、南大沢駅、多摩ニュータウン
写真:無料写真素材 写真AC 南大沢駅と駅前 ponpokopon
お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
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