五つの池の喫茶店

私が日々思っている事を徒然なるままに書き綴ってみました。興味のある方はお立ち寄りください。OCN CAFEに2004年9月から記載された日記をOCN Blog人に引き継ぎ、さらにこのHatenaBlogに移設いたしました。

猫の想い出

今週のお題「ねこ」

 九州の実家はいわゆる‟猫屋敷”でした。私が物心ついた時から家にはずっと猫がいました。ただ飼っているとは違い、居ついているという感じでした。朝昼晩、家族が食事をしている頃を見計らって帰ってきて、餌をせびる ― 毎日がそんな感じでした。

 家族の中で猫が一番好きだったのは父だったと思います。最も父が40代の頃は、猫の対してかなりのいたずらをしており、猫のひげを切ったり、猫にサイダーを飲ましたりと、今考えると動物愛護協会からお叱りを受けるようなこともやっていました。ただ私の家族は猫がよほどの悪さ(飼っていたニワトリを襲ったなど・・・。)をしない限りは、ストレスのなすままに殴ったり蹴ったりとかの虐待行為は行っておらず、猫のとってはおなかがすいたら餌をもらえるし、寒くなったら家の中にあげてもらえるので、居心地がいいのか、多いときは7,8匹の猫が家に居着いていました。

 以前に記事にしましたが、猫と父の想い出で最も印象深かったのは、今から41年前の夏に飼ったいた猫が井戸に落ちていたのを救出したことです。今は使っていませんが、うちには釣瓶式の井戸がありました。あれは蒸し暑い夏の夜、水を飲みたかったのかそれとも水浴びをしたかったのか、猫の気持ちはわかりませんが、当時飼っていた雌の黒猫の‘クロ’が井戸に飛び込み、あがれなくなって泣き叫んでしました。井戸は深さが5メートルくらい、普通はこのくらいの高さから落ちたら助かることはなく、以前も何匹かの猫が過て落ちてしまい命を落としたこともあったようです。

 あの時父は帰宅したばかりだったと思いますが、ブツブツと文句を言いながらも、レスキュー部隊さながら、いろいろの方法を駆使して何とかクロを数時間をかけて、井戸から救出しました。助け出されたクロ、夏だとはいえ井戸の中は涼しく、クロは寒さで震え上がっていたので、風呂に連れて行くお湯をかけて体を洗いました。洗いながら私はクロに「おまえを助けた父に必ず恩返しをするだよ。」と囁きました。当たり前のことですが、猫に人間の言葉はわかるはずもないので、クロが父に恩返しすることはありませんでしたが、クロはそれから15年以上も生きていました。

  その顛末はこちらの記事で詳しく書いています。

kitajskaya.hatenablog.com クロで思い出しましたが、その当時は‛シロ’という毛並みが白の猫もいました。シロが雄か雌かは忘れてしまいましたが(多分雄だったと思います)、このシロ、少々おつむが弱いようで、いたるところで粗相して家族から怒られていました。ただ甘え上手というのか、また猫の割には行動範囲が狭かったので、ほとんど家から離れることはなかったのか、出来の悪い猫でしたが、家族からはたいそう可愛がられていました。シロは食あたりか何かで亡くなったと思いますが、「猫は死ぬ前になると姿を消す」ということと裏腹にシロは家族が出入りする勝手口という目立つところで亡くなっていました。「私はここ!」と言っているようで、シロらしい死に方だなあと思いました。

 クロを井戸から救出するために、クロと仲の良かった‛チビ’という雌猫をビールケースに縛り付けて釣瓶で井戸の底に下げましたが、そのチビとクロは異常に仲が良く、常日頃から盛りのついた猫同士がじゃれあうような行動をしていました。それを見るにつけ、父は「猫にも同性愛というのがあるのだなあ・・・。」としみじみと語っていました。

 そのチビとクロ、子猫を同時期に産み、子猫を育てる場所を幾たびも変えていました。子猫を運ぶのも2匹同時に行っていました。しょっちゅう移動するので子猫の首は親猫の噛んだ跡が痛々しく残り、可哀そうなことに互いに数匹いた子猫も度重なる移動により全員産まれてすぐ亡くなったと思います。

 今でも父は大分の実家で健在です。おかげさまで母の方も父同様にボケることも体が悪くなることもなく、元気に過ごしております。そして今でも実家には猫が数匹居ついています。母は昔は猫が嫌いでしたが、父の影響からか、居ついている猫をかわいがるようになりました。昔は母にまとわりつく猫はいませんでしたが、今では必要以上に母にべたべたする猫がいて驚いています。

 そういえば、松村邦洋さんが毎週日曜日にやっている「DJ日本史」という番組で、「猫はペスト菌に感染しない」ので、日本にペストが流行しなかったのは、日本では「飼い猫として猫が鼠を捕っていたから(いろいろと諸説があるようです)」と言っておられました。新型コロナウイルスが世界中に猛威を振るう昨今、ペスト蔓延に対抗できたとされる‛猫’のような救世主が早く現れることを切に願っております。

 

www4.nhk.or.jp

 

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お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

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