五つの池の喫茶店

私が日々思っている事を徒然なるままに書き綴ってみました。興味のある方はお立ち寄りください。OCN CAFEに2004年9月から記載された日記をOCN Blog人に引き継ぎ、さらにこのHatenaBlogに移設いたしました。

最近のテレビに思うこと

 私の住んでいる福島県にはテレビ放送がNHKと民放が4局ある。普段はあまりテレビを見ないが、たまに点けてみると、どの局も旅番組とかグルメ番組がやたらと目立つ。レポーターと称して芸能人が旅館とか食堂を紹介するのだが、あまり語彙が豊か(私も人のことは言えない)だと思えない。またやたらめったら、食べるシーンが出てきて、「うまい」「おいしい」とかを繰り返すだけである。同じようなことをどのテレビ局を繰り返すのだから正直うんざりする。

 人前で物を食べるという行為、私は小さいころ祖父母や両親から恥ずかしいことと教わってきた。立ち食いとかすれば即、拳骨が飛んできた。今ではファースト・フード店が全盛の時代、立ち食い、立ち飲みが当たり前のようになっている。それどころか大食い選手権といったゲテモノ(失礼かもしれないが)番組まで出てきている。あれは見ていてとても見苦しいし、公共の電波を使って排泄の中継をしているように思えてならない。だがこういった番組が流行っていることは日本人の意識が変わってきている証拠だろう。今の世の中、祖父母が生きていたら吃驚仰天、腰を抜かすことだろう。

 文藝春秋8月号で、永六輔が「今の恥らいなき日本人」をつくった元凶はテレビだと述べている。

生理用ナプキンのCM、できちゃった婚、これでもかこれでもかと繰り返される物を食べるシーンなど本来恥ずかしいとされていたことが四六時中垂れ流される。「恥じらう」「含羞」といった美徳を日本人は本来もっており、それをテレビが壊してしまい、日本人は恥知らずになってしまった。「恥」という言葉は心と耳からなっていて、心に聞こえているはずなのに、日本人は何も感じなくなってしまった。(参照;文藝春秋2007年8月号 TVが王様「恥ずかしい国・日本」より)

 これ以外に、最近テレビ局の報道番組、ワイドショーは増長しているように思われる。司会者は渦中の人物について徹底的に糾弾(永氏曰くまるで「裁判所」のごとく)する。間違った報道をして世論を誤った方向に導いても、誤った情報を流し企業や個人を破滅の目に追いやっても、真摯に謝罪をしない。自らの容赦なき報道でどんなに人が辛い目に遭おうとも十分なフォローをしない。報道被害にあった人たちは一体どれくらいいるのだろうか?

 日本はだんだん壊れていくような気がする。その元凶の一つがメディアであることにメディア自身が気づいているのだろうか?

 

 

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