五つの池の喫茶店

私が日々思っている事を徒然なるままに書き綴ってみました。興味のある方はお立ち寄りください。OCN CAFEに2004年9月から記載された日記をOCN Blog人に引き継ぎ、さらにこのHatenaBlogに移設いたしました。

今、麻婆豆腐が熱いそうです!!

  梅雨もまだ明けていませんが、当地藤枝市ではここ2,3日は寝苦しい夜が続いています。例年なら7月くらいから夜通しエアコンつけ始めるのですが、あまりの寝苦しさにエアコンを終夜、点けっ放しをせざるを得ず、それも子どもの部屋を入れれば計3台のエアコンが夜にフル稼働していることとなり、来月の電気代に今から慄いています。

 

-この記事の目次-

 

今、「麻婆豆腐」が熱いんですって!?

 

 さて今日の朝、何気にテレビを見ているとMBS/TBS系の朝の情報番組「サタデープラス」で麻婆豆腐の特集をやっていました。この番組、私は途中から見たのですが、何でも巷では、“マー活(言葉の意味は後ほど説明しますが)”と呼ばれる活動がブームになっているそうです。これは知らなかったのですが、グルメ雑誌には麻婆豆腐の特集が組まれるほどの人気なんだとか!?

 

mainichi.jp

 実を言えば、私も麻婆豆腐は好物で、食べ歩きとはいきませんが、学生時代より中華料理屋に行ったら必ず麻婆豆腐を注文、というか麻婆豆腐以外の注文はほとんどしたことはないですね。(申し訳ありませんが、餃子は除きますね)麻婆豆腐好きとしては見逃せない内容で、我を忘れて食い入るように見ていました。

 

麻婆豆腐の歴史①~陳麻婆豆腐

 

 麻婆豆腐は19世紀後半、清朝の同治帝時代 に、四川省成都の郊外の万福橋で食堂「陳興盛飯舗」で作られたものが最初とされています。陳興盛飯舖の主の陳森富は早くに亡くなり、残されたお店を奥さんの劉氏が切り盛りしていました。陳興盛飯舖の近辺は行商人が行きかい、ここを通る人たちがよく豆腐を買っていました。それを光景を見ていた劉氏は何か豆腐を使った新しい料理ができないかと考えます。劉氏は顔中があばただらけで、人々は彼女のことを「陳のあばたおばさん」、中国語に直すとあばたは「麻」、おばさんは婆」で「陳麻婆」と呼ばれていました。

 劉氏即ち陳麻婆は苦心の末に新たな豆腐料理を完成させますが、これが味・香り・見た目とどれもが素晴らしい出来で、たちまち街中の評判となり、成都の名物料理となりました。この料理、「陳麻婆」が作る豆腐料理と言うことで、「陳麻婆豆腐」と呼ばれることになります。

 Wikipediaによると、当初の麻婆豆腐は、まず中華鍋で菜種油を熱して、唐辛子の粉を入れて辛みと香りを出します。その後に牛肉と豆豉(トウチ)を入れ、豆腐と少量水を加えて混ぜ、さらに蒸らして味を吸わせます。最後に仕上げとして花椒の粉を加えたそうです。

 陳興盛飯舖はその後、「陳麻婆豆腐店」と呼ばれるようになり、中華人民共和国成立後は成都市が所有する国営企業となり、現代では国の許可を得た民間の店舗も存在するそうです。

 

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陳麻婆豆腐 本店(中華人民共和国 四川省成都市)

 

麻婆豆腐の歴史②~日本ではあの“料理の鉄人”のお父さんが

 

 よく知られた話ですが、日本で麻婆豆腐を広めたのはあの料理の鉄人 陳健一さんのお父さんで、日本屈指の中華料理店“四川飯店”の創始者で、日本において四川料理の父と呼ばれている陳建民さんです。陳建民さんは1955年にNHKの料理番組「きょうの料理」に出演して、初めて麻婆豆腐の作り方を紹介し、以来テレビの料理番組や自らの店舗を通じて麻婆豆腐を日本に普及しました。

 当時は日中国交正常化の折、現在のように中華人民共和国と盛んな交流もなかった時代において、麻婆豆腐に必要な食材もなかなか手に入れることはできませんでした。そんな中、陳建民さんは味噌、醤油、胡椒を味付けのベースとした和風の麻婆豆腐を完成させます。ちなみに「麻婆豆腐には豚挽肉と長ネギ」というレシピは、陳建民さんが日本で始めたものだと言われています。(Wikipedia 陳建民 エピソードより引用)ちなみに本場の麻婆豆腐では長ネギは使わず、にんにくの葉が入っています。

 

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麻婆豆腐

 

現在の麻婆豆腐事情

 

 さて、話をサタデープラスに戻しますが、番組では現在の麻婆豆腐の事情について、

  

①新しい味覚を売りに!

②進化する麻婆豆腐~肉替え

 

の2点を中心に話題が展開したと思われます。思われますと記述したのは①は途中から見たので、多分このことを言っているんじゃないかと思ったからです。

 まず①について述べて見たいと思います。元来中国には酸(酸味)・甜(甘味)・苦(苦味)・辣(辛味)・咸(塩味)の5つの味覚が知られていますが、四川料理にはこれに麻=マー(しびれる)という味覚が加わるそうです。よく四川料理には“麻辣”という言葉を目にすることが多いのですが、これは「しびれるほど辛い」という味覚で、昨今の激辛ブームの折り、それを超越するブームが到来したようです。“マー(麻)活”とは、そうした「しびれるくらい麻=マーを食べる活動」の事を指しますが、さらにそれが発展する形で「麻婆豆腐を食べる活動」や「麻辣(マーラー)の四川料理を食べる活動」と捉えるられこともあります。

 このマー活を担っているのが、“花椒”(ホアジャオ)と呼ばれる中国の香辛料。食用の他に薬用としても使用されています。花椒は日本の山椒と同属異種にあたり、痺れるくらいの辛さが特徴で、どこかフルーティな香りもするそうです。花椒四川料理には欠かせない香辛料で、四川料理を代表とする麻婆豆腐にはふんだんに使われているため、その独特な風味に魅せられた女子たちが麻婆豆腐の食べ歩きをするのだとか・・・。たぶんこんな内容だったと思います。

 

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花椒

 

ユウキ 花椒/ホァジャオ/カショウ 30g

ユウキ 花椒/ホァジャオ/カショウ 30g

 

 

 ②については、都内や中華街の有名店の変わり種の麻婆豆腐の話題でした。麻婆豆腐の肉と言えば、挽肉が定番ですが、挽肉に変えて「牛筋肉」「豚のホルモン」「鶏のもも肉」を使った肉替えした麻婆豆腐がグルメ通に評判だそうです。ただ麻婆豆腐好きの私はこれはちょっと邪道かなあと思います。「牛筋」と「鶏のもも」は何とか許せるにしても、「豚のホルモン」はないなあ!!あまり詳しくは説明できませんが、何だか豆腐と肉との絶妙なバランスが壊れるような気がしてなりません。

 

私と麻婆豆腐の出会い

 

 私が麻婆豆腐を始めて食べたのは、中学校か高校に上がるころだったと思います。当時は母親が働いており、学校が休み時や土曜日の昼はたいてい弟と同居していた祖父母と食べていました。当時はお昼ご飯を作ってくれる祖母が病気がちで入退院を繰り返していました。祖父は食事にはあまり関心がなく、大概はご飯に味噌汁をかけて食べ、そそくさと食卓を立ち去っていました。ですので、昼ごはんは自分たちで作らなければならず、食べるもと言えば、先ほどのご飯に味噌汁をぶっかけるか、即席ラーメンを食べるかのどっちらかで、さすがにこの2つのローテ―ションだと飽きてきます。

 そんな折り、テレビのCMだったと思いますが、麻婆豆腐のことを知り、鍋に素と豆腐をいれて煮るだけの簡単な料理でしかもそんなに値段がしなかったこともあり、すぐに土曜日のローテーションメニューになりました。麻婆豆腐はどういう訳か私たちの祖母の好物になり、喜んで美味しそうに麻婆豆腐を口にしていたことを思い出します。祖母は私たち兄弟が浪人するために北九州の下宿に移り住んだ年の夏に亡くなりました。ですので麻婆豆腐と言えば、真っ先にこの祖母のことを思い出します。

 一番最初に食べたのは、多分この麻婆豆腐だったと思います。 

 

丸美屋 麻婆豆腐の素 中辛 162g

丸美屋 麻婆豆腐の素 中辛 162g

 

 

 この丸美屋の麻婆豆腐は今年で発売47周年を迎えるそうです。丸美屋は中華料理屋でしか味わえない麻婆豆腐にいち早く注目し、ひき肉やスープの素などの素材がレトルトパックされ、フライパンと豆腐だけあればで誰でも手軽に作れる「麻婆豆腐の素」を日本で初めて商品化しました。発売当初は現在のような箱入りではなく、袋入りで値段は120円でした。箱入りになったのは1985年で、私が大学の4年生の頃です。当時も麻婆豆腐をかなり食べていましたが、これは不覚にも覚えていませんでした。

 

おわりに

 

 麻婆豆腐好きな私ですが、私の家族には麻婆豆腐は不評のようです。まず嫁ですが、彼女は麻婆豆腐が嫌いな様で、市販されている麻婆豆腐の素を使った麻婆豆腐を口にすることはありません。辛子明太子をバクバク食べるので、辛いものが嫌いと言うことは無いと思いますが・・・。麻婆豆腐もどきを作ることはありますが、それは挽肉を炒めて、その上に鶏がらスープとオイスターソースで作られたルーで豆腐をからめ、仕上げは片栗粉でとろみをつけます。この麻婆豆腐もどき、食べてみると全く辛くはありません。これじゃ麻婆豆腐ならぬ“婆豆腐”ですね!! ただそれなりに味はあり、意外と美味なので出されたら残さず食べます。

 娘は辛い物が苦手のようで嫁の作った“婆豆腐”は食べますが、本格的な麻婆豆腐は食べません。息子に至っては箸を付けようともしません。

 このように家庭内では少数派ですが、これから本格的な夏を迎えるにあたって、遅出出勤の時は食事はほぼ一人で食べるので、その時を狙って辛い辛い麻婆豆腐を作り、英気を養いたいと思っています。

 

関連する記事:「Kitajskaya’s Raccomandazione」から

 

  麻婆豆腐については、私の第三ブログである「Kitajskaya’s Raccomandazione」でも記事にしてみました。「Kitajskaya’s Raccomandazione」で記事を更新するのは何と5か月ぶりです。

 

d.hatena.ne.jp

  

おまけ①;丸美屋の麻婆豆腐のCM

 


昔のCM 丸美屋 麻婆豆腐 (三宅裕司)


【懐かCM】2003年 丸美屋 麻婆豆腐 ~Nostalgic CM of Japan~


2013/03/18 丸美屋 麻婆豆腐の素「小さい頃の写真」篇


麻婆豆腐の素「父親になったボク」篇30秒

 

おまけ②;おいしい麻婆豆腐の作り方

 

  YOU TUBE陳健一さんのおいしい麻婆豆腐の作り方の動画がありましたので、貼っておきます。

 


ピリ辛うま!四川風麻婆豆腐レシピ!中華の鉄人、陳建一秘伝のレシピ!

 

 

参照:Wikipedia 麻婆豆腐、陳建一陳建民、カホクザンショウ

   毎日新聞 サタデープラス なぜ今?麻婆豆腐ブームで“マー活”が熱い!

      丸美屋 商品情報一覧 麻婆豆腐シリーズ 

       丸美屋麻婆豆腐ヒストリー

    美味四川 一度は行ってみたい!本店「陳麻婆豆腐」100年以上の老舗

          花椒でしびれまくるマー活!パクチーを超える次のブームへ

   グレンの旅&旅グルメブログ 

    【サタデープラス】“マー活”ブーム到来!進化形「麻婆豆腐」とは?

   林正樹ホームページ 麻婆豆腐徹底研究

写真:無料写真素材 写真AC 麻婆豆腐 まやー

               中国・成都陳麻婆豆腐本店 youyu

                                                   花椒 青ペン

 

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