五つの池の喫茶店

私が日々思っている事を徒然なるままに書き綴ってみました。興味のある方はお立ち寄りください。OCN CAFEに2004年9月から記載された日記をOCN Blog人に引き継ぎ、さらにこのHatenaBlogに移設いたしました。

今年もイグ・ノーベル賞がやってきました。前人未到の15年連続日本人受賞!!

 9月も終盤に入り、彼岸の中日も過ぎました。昼間は蒸し暑く感じる時もありますが、さすがに朝夕は涼しくなり、窓を開けっぱなしにして寝ていると、明け方寒くて眠い目をこすりながら、窓を閉じています。これからは着実に寒い季節に向かっていっているんだなあ、と実感しています。

 

◆◆ この記事の目次 ◆◆

 

はじめに

  さて今年もイグノーベル賞の季節がやって来ました。私がイグノーベル賞のことを記事にしてから早7年になります。今年も9月9日に昨年と同様にのようにオンラインで授賞式が行われました。今年のテーマは「エンジニアリング」だそうです。毎回毎回ぶっ飛んだ研究や時の為政者を皮肉った研究(?)が話題になっていますが、今回も期待に違わずユニークな研究が受賞したようです。

 

快挙!!15年連続で日本人受賞 イグノーベル動力学賞に京都工芸繊維大学の村上 久助教授らが受賞

 ところでイグノーベル賞といえば、何かと話題になるのが、日本人の受賞ですが、今年も期待に違わずやってくれました!!イグノーベル動力学賞京都工芸繊維大学村上 久助教授、東京大学先端科学技術研究センターの西成 活裕教授、長岡技術科学大学大学院の西山 雄大講師らの研究チームが受賞されました。これで何と日本人の受賞は15年連続の快挙新型コロナウイルスの感染拡大がなかなかセーブできない昨今、東京オリンピックパラリンピックに次いでの明るいニュース。昨年と同様に日本人の科学分野でも底力を見た感じがして、「まだまだ日本も捨てたものではない」実感した次第です。

 


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2021年イグ・ノーベル賞受賞者リスト

 今年のイグ・ノーベル賞の受賞者と国名、および受賞内容の一覧です。実のところ、この記事はもっと早くに書き上げる予定でしたが、今年は例年では発表後すぐに掲載されていたWikipediaに2021年度の受賞者リストが載っておらず、また産経新聞イグ・ノーベル賞に関する記事もなかったため、受賞者や受賞内容についての情報が不足しており、記事にするのが遅れてしまいました。

 受賞者についてはイグ・ノーベル賞の動画を見聞きして記載しました。司会者でイグ・ノーベル賞の創設者であるマーク・エイブラハムさんの発音をできる限り正確に聞いたつもりなんですが、最近は耳も悪くなってきているので、ひょっとして名前の表記が間違っているかもしれません。また残念ながら受賞者の多くがどの国の出身なのかが分かりませんでした。とりあえずわかる範疇で受賞者受賞内容を表にしてまとめてみました。

 

受賞名 受賞者 受賞内容
生物学賞 スザンヌ・シェッツ(スウェーデン:ルンド大学) 猫の鳴き声を音響学的に分析し、イントネーションに違いがあることを明らかにしたことについて
生態学 レイラ・サタリ、アルバ・ギエーン、アンジェラ・ビダル・ビュー、マヌエル・ポルカー(スペイン:バレンシア大学、イラン) 道端に吐き捨てられたチューイングガムのバイ菌の変化について
化学賞 ヨルグ・ウイッカー、ニコラス・クラウター、ベッティーナ・デレストフ、クリストフ・ストロナー、エフトオラシャス・ボルツキーデス、アヘン・エッツバウアー、ヨハン・ウルフ、トーマス・クルップフル、ステファン・クレーマー、ジョナサン・ウィリアム(ドイツ:マックス・プランク研究所、イギリス、ニュージーランドギリシャキプロスオーストリア 映画館の空気を分析することで上映されている映画の過激さの程度を示唆できないかについて
経済学賞 パブロ・ブラヴァツキー(フランス:モンペリエビジネススクール、スイス、オーストラリア、オーストリアチェコ、イギリス) 国の政治指導者の肥満度が政治腐敗と関連していることについて
医学賞 オルケイ・ジャン・ブレット、ダレ・オレドカン、バカード・レパート、ラルフ・ホーネンバーガー(ドイツ:ハイデルベルク大学、トルコ、イギリス) sexでオーガズムに達した後は鼻づまりを大幅に改善することについて
平和賞 イーサン・べセリス、スティーブン・ネルウェイ、デイビット・キャリアー(アメリカ:ユタ大学) 人間同士の争いから顔を守るために口髭を生やすようになったことについて
物理学賞 アレッサンドロ・コルベッタ、ヤスパー・メイソン、チャン・メン・リー、ロベルト・ベンジー、フデリコ・トシキ(オランダ:アイントホーフェン工科大学、イタリア、台湾、アメリカ) 歩行者はなぜ他の歩行者にぶつからないかを調査したことについて
動力学賞 村上久(日本:京都工芸繊維大学)、クラウディオ・フェリシアーノ(スイス、イタリア:東京大学)、西山雄大(日本:長岡技術科学大学)、西成活裕(日本:東京大学 歩きスマホが歩行者の通行に影響を及ぼすことについて
昆虫学賞 ジョン・ムレンナン、ジョン・ムレンナンJr、ロジャー・グラタース、チャールズ・ハモンズ、ジェイ・ランデン(アメリカ) 潜水艦内における新しいゴキブリの駆除方法について
輸送賞 ロビン・ラドクリフ、マーク・ジェイゴ、ピーター・モルカル、エステル・モルカル、ピエール・ドゥ・ペリッツ、ピート・ベイテル、ブリジット・コティング、ベーカー・マヌエル、ジャン・ヘンドリック・ドゥ・プリッツ、ミシェル・ミラー、ジュリア・フェリペ、ステファン・パリー、ロビン・グリード(ナミビア南アフリカタンザニアジンバブエ、ブラジル、イギリス、アメリカ:コーネル大学 ヘリコプターでサイを運ぶ際は逆さづりにする方が健康にいいことについて

 

 今年も例年のようにイグ・ノーベル各賞について私なりのコメントしてみます。ただ毎回お断りをしていますが、学生の時から私はとにかく理科系の分野が大の苦手で、場合によっては本質からずれて頓珍漢なコメントになるかもしれません。その点は申し訳ございませんが、悪しからずご了承くださるようお願い申し上げます。

 

イグ・ノーベル生物学賞:猫の鳴き声を音響学的に分析し、イントネーションに違いがあることを明らかにしたことについて

 「飼っているはいったい何を考えているのだろう?」「猫の言葉がわかればいいのに!?」、そんな気持ちを愛猫家の方は一度くらいは思ったことがあると思います。そんな愛猫家の一人スウェーデンのルンド大学のスザンヌ・シェッツさんは2011年から2016年にかけて、自分のペットを含む猫たちを観察し続け、猫の鳴き声を音響学的に分析し、イントネーションに違いがあることをあ明らかにしました。

 また猫の鳴き声はベースとなるものが19種類あり、猫は状況や欲求に様々な声色を出しているそうです。これによりシェッツさんら研究チームは、人間は猫の鳴き声の違いを聴きわけることによって、かなり正確に猫とのコミュニケーションをとることが出来ると示唆しています。

 今は借家暮らしなので、ペットは飼えませんが、九州の実家には居た時は猫が居ついていました。猫は気まぐれなので、飼うというよりいつの間に居て、いつの間にか去っていくという感じで常時5~6匹くらいはいたと思います。その中には忘れることのできない猫もいて、特に今から半世紀近く前にそこまで5㍍近くある井戸に落ちた黒猫がいて、普通はそのまま死ぬところを、家族総出で、特に父が何とか助けたことがあります。夏とは言え寒さで震える黒猫に対して、「九死に一生を得たのだから恩返しをするのだよ。」と黒猫の頭を撫でながら言ったことがあり、黒猫は小さく「にゃー」と鳴きました。その時一体黒猫はどう感じていたのか?鳴き声で猫の気持ちが分かればとその時思ったことを思い出しました。

 スザンヌ・シェッツさんは本も出されていました。

 

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イグ・ノーベル生態学賞:道端に吐き捨てられたチューイングガムのバイ菌の変化について

 端から見てどうでもいいことが、見方を変えれば大変な重要なことになっていることが多々あります。このイグ・ノーベル生態学賞に選ばれた研究はまさにそれ!!一体道端のガムを調べて何になるの?と思っていましたが、この研究、実は犯罪捜査に大いに役立つであろうことを研究スタッフたちは考えており、また微生物等の働きを利用して、土壌や地下水等の環境汚染の浄化を図るバイオレメディエーション技術の活用に役立つのではと期待されています。

 ただ研究は5か国(スペイン・フランス・ギリシャ・トルコ・シンガポール)の路上に捨てられたガム8個と、研究がグローバルに展開してる割にはかなりサンプル採取が少なかったことが気になるところです。それはこれらの国が清潔でモラルがあるから、サンプルが少なかったのでしょうかねえ!?だったらサンプルを採集するのに最も適した国が日本の隣にあるので、そこで調査すれば良かったのに・・・・。

 ちなみにイグ・ノーベル生態学賞を受賞されたレイラ・サタリさんたちはチューインガムを噛みながら授賞式に臨んでいました。

 

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イグ・ノーベル化学賞映画館の空気を分析することで上映されている映画の過激さの程度を示唆できないかについて

 最近は新型コロナウイルス感染拡大もありますが、子供たちが大きくなったこともあり、映画館にはほとんど行っていません。昔も頻繫とはいきませんでしたが、若い頃には暇になるとよく一人で映画館に行っていました。そういえば映画館には独特のニオイがありますね。映画館のある場所はともかく上映する内容によってもニオイが違うこともありました。

 人間は肌と息から何種類かの揮発性有機化合物(ニオイ)を発生しており、種類や量などは人間の感情と密接な関係があるそうです。今回イグ・ノーベル化学賞を受賞したドイツのマックス・プランク研究所のヨルグ・ウイッカーさんたちは映画館の空気を分析し、映画を観賞している人たちから発せられるニオイを測定することで上映されている映画の暴力性・SEX・薬物・反社会的行為の質を図り、映画の年齢制限レイティングシステムに役立たないかを考えました。

 確かに映画の年齢制限やレイティングシステムは一体どういった基準で作られている今一つわかりませんが、ただこの研究は残念ながらおおむね失敗に終わったようです。ただイソプレンという物質だけは可能性があったようです。今後の研究の成果に期待が持てますが、果たして進展するかは、どうでしょうかねえ?

 

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イグ・ノーベル経済学賞国の政治指導者の肥満度が政治腐敗と関連していることについて

 人は外見だけでは判断してはいけない、とよく言われていますが、小人である私なんかは並々と肥え太っている人を見ると。つい「いい暮らしをしているなあ」と羨むのが常です。特にテレビのニュースで某国のそんな体系をした国のトップを見ていると、憤りさえ感じます。

  パブロ・ブラヴァツキーさんらフランスのモンペリエビジネススクールの研究チームは旧ソ連に属していた15か国(ロシア、ウクライナベラルーシウズベク、カザフ、グルジアアゼルバイジャンリトアニア、モルだビア、ラトビアキルギス、タジク、アルメニアトルクメンエストニア)の政権内の閣僚の顔写真を集め、そこから肥満指数(BMI)値を算出し、政治腐敗の認識指数と比較しました。その結果、太った政治家が多いほど政治における汚職が酷いことが分かったそうです。

 確かに太った政治家、というか異様に肥え太った指導者を見るとその国悲惨な状況が垣間見えることは、北東アジアの某国を見ればわかることですが、ただ一概には言えないじゃないと、私は思います。国民の大多数が太っているイメージが強い国も世界の中にはあるわけで、そんな国のトップ連中が全員太っていたらどうでしょうか?

 パブロ・ブラヴァツキーさんは15か国しか調べていないので、是非ともこれを全世界に拡大して真相を証明してもらいたい、これは最近だんだんと肥満体系になりつつある私からの提案です。

 

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イグ・ノーベル医学賞:SEXでオーガズムに達した後は鼻づまりを大幅に改善することについて

 優秀な科学者というものは自分の研究に誇りを持っており、自己犠牲も厭わず、例えば、どこの国かは忘れましたが、自説を証明するためにわざと感染した細菌学者の話もあります。イグ・ノーベル医学賞を受賞された方々の研究内容を見て、そのことを思い出しました。

 ドイツのハイデルベルク大学病院のオルケイ・ジャン・ブレットさんらの研究チームは18組に異性愛カップルに被験者になってもらい、SEXでオーガズムに達した時に、鼻づまりが大幅に改善することを発見したそうです。古くから鼻と生殖器は神経的につながっていることが知られており、今回の実験はそれを証明するためもあったかもしれませんね。また効果は最大で60分は続いたとか・・・。不幸にも(?)もオーガズムに達しなかったときは調査対象から外されたとか!?

 実際に被験者になったのは、いずれかもしくは両方が医療従事者だそうで、この中にイグ・ノーベル医学賞の受賞者がいたかどうかは定かではありませんが、私だったら恥ずかしくて到底受け入れることはできません。そういった意味で被験者になられた人は凄いの一言しかありません!!

 これにより鼻づまりに悩む人たちはただで点鼻薬の使用方法や副作用の悩みから解放されることにないそうですが、相手がいなかったどうするのでしょうか?実は研究者たちはオナニーで鼻づまりの関連性の研究をしているそうです。何というか、懲りない人たちだこと・・・。

 

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イグ・ノーベル平和賞人間同士の争いから顔を守るために口髭を生やすようになったことについて

 一見まともな内容に見えて、それって何かおかしいじゃないことってありませんか?私はイグ・ノーベル平和賞の受賞内容を見てそう思いました。受賞内容の人間同士の争いから顔を守るために口髭を生やすようになったとあり、口髭が顔面への攻撃からの防御効果があることを検証により証明しています。どうやって証明したかはわかりませんが、もしかして実際に殴り合いをしていたらそれこそ大変なことになっていたのでしょうか?ひょっとして受賞者の中には仲たがいをした人がいるかもしれませんね、これはあくまでも私の憶測ですが・・・。

 私がおかしいと思ったのは、口髭を生やすようになったとあるのだから、前は口髭を剃っていたことなります。であるならば、その習慣はいつのころからあったのか?何故髭を剃るようになったのか?また髭を剃る剃刀みたいなものは何時くらいに発明されたのか?

 この仮説が正しいなら、女性は顔面に攻撃を受けることがないので、口髭が生えなくなったということになるのでしょうか?どうなんでしょうかね!?実は私の考え方の方がおかしいのかしら・・・!?

 ちなみにイグ・ノーベル賞平和賞を受賞されたイーサン・べセリスさんらは、口髭を付けたまま授賞式に臨んでいます。

 

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イグ・ノーベル物理学賞歩行者はなぜ他の歩行者にぶつからないかを調査したことについて

 この研究は相当な忍耐力が言ったのではないかと思います。アレッサンドロ・コルベッタさんらのオランダのアイントホーフェン工科大学の研究チームは「なぜ人は他人にぶつからないのか?」という疑問に答えるため、同大学のあるアイントホーフェン駅をはじめ計3つの駅で6か月間にわたり約500万人の歩行者を観察しました。

 その結果、歩行者の流れが花粉のような微細な粒子の運動、(ブラウン運動と呼ばれているようです。)を記述するランジュバン方程式の特徴を持っていること発見しました。といっても私にはチンプンカンプンなので、つまり通行人が他の通行人を目視して回避しているのは、物理学の法則に沿っているといこと言っているのだと思います。

 この研究は今はやりの自動運転や障害物を避けて掃除するロボット掃除機の研究に役立っています。ただこの研究は真っ当なものでイグ・ノーベル賞に趣旨にそぐわないと思うのですが、次の部門の受賞と対比することで、受賞されたのではないかと、私は思っていますが、どうなんでしょうねえ?

 

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イグ・ノーベル動力学賞:歩きスマホが歩行者の通行に影響を及ぼすことについて

 イグ・ノーベル動力賞は「なぜ人は他人とぶつかるのか?」と先ほどのイグ・ノーベル物理学賞と正反対の疑問の解明からスタートしています。

 京都工芸繊維大学村上 久助教授、東京大学先端科学技術研究センターの西成 活裕教授・クラウディオ・フェリシアーノ特任准教授、長岡技術科学大学大学院の西山 雄大講師らの研究チームは、人混みを歩く歩行者は自己組織化パターンを持っており、人混みを歩いて他人とぶつからないのは、自らがぶつからないようにしているのではなく、自己組織化パターンの流れにより回避させてもらっていると考えられます。

 ではなぜ人は他人とぶつかってしまうのか?人混み内に生じた一部の注意力が散漫な異端分子の存在により、自己組織化パターンの流れが乱れてしまうことにあり、その典型的な例として、歩きスマホが挙げられ、前を見て歩いていても予期せぬ衝突が発生します。

 この研究は動力という分野での受賞ですが、ネットの資料を読んでみると、科学の範疇には収まらない、何かしら“神の見えざる手“のような存在のようなものが暗示されており、神秘的なものを感じました。それはともかく、内容がイグ・ノーベル賞で取り上げられたのだから、歩きスマホはやめましょうね!!

 

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イグ・ノーベル昆虫学賞:潜水艦内における新しいゴキブリの駆除方法について

 イグ・ノーベル賞ノーベル賞と違い、比較的新しい研究に賞を授与する傾向にありますが、今回のイグ・ノーベル昆虫学賞は珍しく、何と1971年と今から50年も前の潜水艦内のゴキブリの駆除の研究に授与されました。この研究はアメリカ海軍のものでした。

 1971年当時は潜水艦内のゴキブリの駆除方法は確立しておらず、閉鎖空間で有毒な成分を残さずにゴキブリを駆除することは困難でした。そこでジョン・ムレンナンさんらは新たに殺虫剤のジクロルボスを使用したところ、艦内のゴキブリを駆除するのに有効であることが分かりました。ただ現在はこのジクロルボスEUアメリカで使用を制限されており、現在もこの方法で、潜水艦内のゴキブリ駆除が行われているかは定かではありません。

 それにしても、私が驚いたのは潜水艦の中にもゴキブリがいるという事実。その生命力には驚嘆するとともに、いったい何処から潜水艦内にはいってくるんでしょうねえ!?

 

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イグ・ノーベル輸送賞:ヘリコプターでサイを運ぶ際は逆さづりにする方が健康にいいことについて

 一見間違っていると思っても、よく調べてみると実は正しかったことってありませんか?イグ・ノーベル輸送賞の受賞内容のサイの運搬方法がまさにそれでした。

 アフリカのクロサイは自然破壊や密猟などで、個体数が激減し、絶滅の危機に瀕していました。この状態が続くと過度の近親交配が発生する危険性があるので、ナミビア環境観光省は、捕獲したサイを麻酔で眠らせ、安全な場所に移送することが行われています。ただナミビアは起伏の激しい地形のため、陸上輸送することが難しく、ヘリコプターでサイを逆さづりにして運んでいました。

 アメリカのコーネル大学ロビン・ラドクリフさんらの研究チームは、大量の麻酔薬を投与された状態で体を拘束されるので、逆さづりだと呼吸困難になるのではないかと、12頭のサイを逆さまと横向きに寝かせた状態で吊り上げる実験を行ったところ、動脈血酸素圧も動脈血二酸化酸素圧も逆さづりの時の方が高く、かえって逆さづりの方がサイの体に負担をかけないことが分かりました。

 こうした保護活動の効果もあって、現在ではアフリカではクロサイは5600頭が確認されており、これは絶滅の危機にあった90年代の2倍以上に増えています。また密猟もナミビアでは40%減少しているそうです。

 

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おわりに

 今年はイグ・ノーベル賞創設30年でした。記念すべき30周年も新型コロナウイルス感染拡大の影響で、授賞式が2年連続でオンラインとなってしまったのは残念で仕方ありません。そんな中での15年連続でイグ・ノーベル賞に日本人が受賞したことは快挙と言わざるを得ません。一昨年末より続く新型コロナウイルスの影響下、暗いニュースばかりで気が塞ぎがちですが、先月の東京オリンピックパラリンピックに次ぐ明るいニュースで、同じ日本人として喜ばしい限りです。

 世界的に見て、まだまだ新型コロナウイルスの感染は衰えてはいないようですが、日本ではここにきて若い人たちにもワクチン接種が回った来たようです。ここにきてようやく明るい兆しが見えてきた感じがします。来年も日本人がイグ・ノーベル受賞することや、また授賞式がオンラインではなく、盛大に開かれることを願ってやみません。

 

イグ・ノーベル賞に関する過去の記事から

 

kitajskaya.hatenablog.com

kitajskaya.hatenablog.com

kitajskaya.hatenablog.com

 

参照:Gigazine 2021年度イグノーベル賞受賞研究一覧

   GIZMODO サイエンス 

     あいかわらず ブッ飛んだ研究ばかり。2021年イグノーベル賞まとめ!

   日本最大の化学ポータルサイト Chem-Station

     イグノーベル賞2021が発表;今年は化学賞あり!

   ナゾロジー サイエンス 

     2021年イグノーベル賞10部門を開設!日本人科学者も受賞

   Wikipedia イグノーベル賞、イグノーベル賞日本人受賞一覧、

          ランジュバン方程式、ブラウン運動

   JBpress ネコにサイにゴキブリに!生命への愛に満ちたイグノーベル賞

                             小谷太郎

   togetter 結構ふーむと真面目に感心する研究が多い印象

     2021年イグノーベル賞「猫と人はいかに会話すか」

      「サイを空輸するときは逆さまにすると良い」など興味深い研究が集まる

   ニューズウィーク 

     サイを逆さ吊りする実験結果がイグノーベル賞を受賞 松岡由希子

動画:Vimeo

    The 31st First Annual Ig Nobel Prize Ceremony 2021

                     from Annals of Improbable Research 

写真:無料写真素材 写真AC 

    説教 3120、上映前の映画館 odamaki、腐敗 bBear、髭の男性 acworks

    横断歩道を渡る人々 photoB、マスクして歩きスマホする女性 himawariin

    アフリカのサイ namako88

イラスト:無料イラスト素材 イラストAC

      ガムを踏んでしまったペンギン ヨシサコツバサ、性 丑蟻

      ゴキブリ イラストスター

 

お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

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