秋分の日も過ぎ“秋の日は釣瓶落とし”という諺通り、最近は日が暮れるのが早くなりました。まだまだ残暑が続く当地藤枝市ですが、さすがに朝は寒いくらいの日もありそろそろもう一枚掛布団が欲しくなるこの頃です。
話は変わりますが、このブログを読まれている方は仕事をされている方が大半だと思います。そこで質問をいたしますが、皆さんは仕事が終わったらまっすぐ家に帰っていますか?それとも寄り道をしますか?どうでしょう?
私の場合ですがここ7,8年くらいはまっすぐ家に帰ったことはありません。理由のひとつがマイカー通勤です。勤務先から自宅のある藤枝市まで車で約1時間はかかります。藤枝市に越してきた頃は用事がない限りまっすぐ帰っていましたが、通勤ルートである473号バイパスと藤枝バイパスは信号及び急カーブもほとんどなく道もほぼまっすぐ、またそれほど渋滞もないので、仕事で心身とも疲れ切ってハンドルを握っているとついウトウトすることが多々ありました。一度なんかは走行車線をオーバーし反対車線からきたトラックに寸でのところでぶつかりそうになったことがありました。それ以後怖くなって途中コンビニに寄って眠気を覚ましてから帰宅するようにしました。
3年ほど前になりますが、大井川に新しい橋が架かり、通勤ルートを変更しました。通勤距離も約6キロほど短縮、時間にして15分くらいは短縮しましたが、一度ついた習慣は変えられず、今も途中でコンビニよって愛“毒”紙である日刊ゲンダイと何か食べ物買い、車の中で至福な時間(約1時間くらい)を過ごした後、家に帰るようにしています。
そんな仕事終わりの至福の時間、いつものように走行距離が150,000kを越えた壊れかけの軽の車内で日刊ゲンダイに目を通しながら、煙草を吹かしているとそこに面白い記事がありました。
仕事が終わっても真っすぐ家に帰らない男たち=フラリーマンが、注目度急上昇中だ。先週火曜日放送の、「おはよう日本」(NHK)で、取り上げたのがキッカケ。
番組では、フラリーマンが街中に増えているとし、働き方改革で退社時間が早まったサラリーマンたちが、何をしていいか分からず、書店、家電量販店、ゲームセンターなどで時間を潰している状況を追った。ネット上では放送中から共感、反対意見含め、書き込みが殺到したという。
この言葉自体は、心理学者の渋谷昌三氏が10年ほど前に著書の中で使用した言葉だそうだ。当時とは若干意味合いが違うものの、真っすぐ帰宅せずにあちこちフラフラする男たちの代名詞としては言い得て妙ではないか。
時間潰しで1人さまようさまは、会社の仲間と立ち飲みや赤提灯を目指すのとはちょっと違う。いや、1人で立ち飲みを利用する客は少なくない。夕方の喫茶店でネットに夢中になったり、読書をするのはどうか。OLたちも含め、結構、数がいる。女性の場合は“フラリーウーマン”か。
「道草しないで帰りなさい」
小学生のころ、先生にこう注意された人は多いが、フラリーマンは、さしずめ“大人の道草”を実践する男たちかもしれない。
ただ、子どものころは悪いことだったが、大人のそれは“いいこと”だという意見もある。
埼玉学園大学の古澤照幸教授(心理学)が言う。
「心理学に、《Aステート=状態》を日常だとすると、それと違う《Bステート》を求めることによって精神的に上のステートに上っていくという考え方があります。脳が成長し、正常化するのです。多くのサラリーマンは、普段は家と会社の往復で大半の時間を過ごすだけですが、フラリーマンたちは、日常と違う行動を取って刺激を起こすことによって、脳が成長する可能性はありますね」
今夜はフラリーマンになろう!
仕事が終わってもまっすぐ家に帰らない“フラリーマン”、まさに私のことを言っているようです。仕事が終わってもダラダラと時間を潰すのは私ぐらいなものだと思っていましたが違うんですね!?記事によるとこの“フラリーマン”、9月19日のNHKの朝のニュース番組「おはよう日本」で取り上げられたようです。放送中からネット上では共感、反感、批判など様々な意見が飛び交いネットはすぐさま炎上した模様です。その大半は主婦層からの怒気を孕んだ意見だったとか・・・・!!
一例をあげてみますと、
そもそもこの“フラリーマン”という言葉、社会心理学者の渋谷昌三さんが2007年に著書の中で使った言葉だとか。若いころから家庭を顧みなかった男性が、定年を迎えるにあたって家庭での居場所を失い夜の街をふらふらと彷徨う姿を“フラリーマン”と名付けました。その後社会も変化していき、今では30代や40代の若い世代の“フラリーマン”も増加傾向にあるようです。NHKの番組の中で朝日大学マーケティング研究所が行った“フラリーマン”に関する調査を紹介しています。それによると、既婚男性のフラリーマンは、子供がいない世帯で28.3%、子供がいる世帯で38.2%と、子供と一緒に暮らしている男性の方がフラリーマンになる傾向が高いようです。
では何故“フラリーマン”が増えているのでしょうか?背景にあるのは今声高に叫ばれている「働き方改革」だと識者は指摘しています。日本社会は現在世界に類を見ない超少子高齢化が進んでいます。生産年齢人口は1995年の8726万人をピークに減少の一途を辿り、2060年にはピーク時の約半分の4418万人になる見込みです。
そうした中、安倍内閣は昨年9月に「一億総活躍社会」の実現に向け、長時間労働を是正し、多様な働き方を可能とする「働き方改革」を提唱しました。無駄な残業を減らし、職場の生産性を高め、私生活も充実させる、政府や企業はそうした“理想の働き方”の実現に向けて今まさに邁進している最中です。
ただどうでしょう?この「働き方改革」。これはあくまでも上の人たちの言い分であり、多くのサラリーマンたちの心情を無視しているように私は思います。これまで当たり前のように仕事中心で残業付の毎日を送ってきたサラリーマンにとって、急に残業が減り、早く家に帰るようになっても期待よりむしろ戸惑いの方が先に来るのではないかと思います。確かに体の方は楽になりそうですが、心の方はどうでしょうか?
“フラリーマン”達は何故まっすぐ家に帰らないのでしょうか?それには幾つかの理由が考えられます。
一つ目の理由として、“夫婦間のコミュニケーションがうまくいっていない”ことがあげられます。旦那さんが家に帰っても奥さんとの会話もなかったり、あったとしても話が噛み合わなかったりすればさすがに家に帰るのが億劫になるでしょうね。旦那さんは仕事で疲れて帰ってきて、奥さんのちょっとした愚痴などを聞かされたら嫌になるでしょうし、奥さんの方も自分の話を全くと言ってきかない旦那さんに対しては心が離れていくでょう。そうして次第に夫婦の会話が少なくなっていき、旦那さんは奥さんが寝るまで街をふらふら彷徨う “フラリーマン”になっていくのでしょうね。
次にあげられるのが“ 家事を手伝いたくない”という理由です。仕事から帰ってきてもゆっくり体を休ませる時間もなく無く、奥さんから家事を手伝えと言われたり、手伝っていても奥さんから家事のやり方についてあれこれとダメ出しされたら、家に帰るのが嫌になりますね。また家事自体が苦手な旦那さんもいるでしょう。ですが家事も労働だと考えるとどうでしょうか?環境にもよりますが家事もかなりのハードワークだと思いますよ、私は。特に乳幼児がいらしてしかも働いている奥さんですと、その辛さは半端なものではありません。何時子供が熱を出すかもしれない、でも会社をは早退するには気が引ける、小さいお子さんを抱えて働く世の奥様達はそうしたジレンマに常に悩まされています。旦那さんはそうした気持ちを慮ってみるべきですよと、そうしなかった所為で一時期夫婦仲が険悪となった私が自戒の意味を込めて言います。ただ家事のやり方にダメ出しする奥さんは論外ですけどね・・・。
“早く帰ってもゆっくりできない”も理由の一つ。家に帰ってもいろいろとやることがあったり、子供のキャーキャー言う声が煩いと思う旦那さんもいるでしょうね。これは前の2つと重なりますが、旦那さんの気持ちもわかります。ただ奥さんも同じように忙しいのでお互い一歩引いて相手のことを認め合うのも必要かと思います。
また“家が汚い”も挙げられますね。疲れ切って家に帰った旦那さん。ドアを開けると、部屋の中は荒れ放題、服はそこらじゅうに脱ぎ捨ててあり、台所の流しには汚れた食器が山のように溜まっておりそこから悪臭が漂っている・・・、そんな家だと家にいても落ち着かなくなってしまい、さすがに私でも「そこに居たい」と思えませんね!!しかし私は多分ですが、掃除はしませんがひと通り部屋を片付けてると思います。特に食器はまず最初に洗います。家事は手伝いますが、掃除や洗濯よりも食器洗いは好きです。何かで読みましたが、食器洗いはストレス発散になっているとか・・・。
更に深刻な理由が“家に居場所がない”ということ。奥さんが生活一般のすべてを仕切っていて旦那さんが意見が無視されたり、生活が子供中心で奥さんと子供がタッグを組んでいたり、奥さんの実家依存が強くあらゆることを奥さん方の両親が口を出したり、単身赴任期間を長く経験した後に家族と一緒に住むようになって居心地が悪かったり・・・。原因は様々ありますが、こうなるとさすがに家庭は崩壊寸前です。“フラリーマン”やっているよりは新たに環境を変えた方が賢明だと思います。
さて私はサラリーマンになって30年以上が経ちますが、その間ずっと“フラリーマン”だったと思います。それは結婚前も結婚後も変わることなく、仕事が終わると必ず寄り道していました。それはたとえ仕事が遅くなっても変わることはありません。さすがに子供が産まれて2,3年は寄り道は控えて居ましたが・・・。
一方の立場の嫁ですが、私が寄り道をして帰りが遅くなっても文句を言うことは今だ嘗てありません。東京に出張して明らかに帰宅が午後8時になるのに深夜終電で帰ってきても何も言うことはなかったですね。まあよく言えば“自由放任”悪く言えば“無関心”なんでしょうけど・・・。
そういった環境なので、私の“フラリーマン”化は更に拍車をかけることになったと言えるでしょうね!?嫁の方はどう思っているかは知りませんが、まあこちらとしては嫁の家事全般にはあまり口出しはしていませんし、休日の食事は作るようにしています。(あまり子供達には評判はよくありませんが・・・)夫婦仲があまり宜しくなかった時期は“家に帰りたくない”ことも偶にありましたが、家庭を第一に考えていますし、家庭が唯一の私の居場所だと思っています。
私は昔から人付き合いが苦手で、かなり親密になった人とはともかくも他人と話すのが苦痛です。だからサラリーマン社会ではかなりの“落ちこぼれ“で、ただ何かしらの責任感らしきものは人よりはあるので残業は渋々ですがやっている方です。(大半はやらかしちゃったなあ!?なんですけどね。)実際は会社が終わったら一目散に帰りたいと願っているトンデモナイ輩です。飲み会にはできれば行きたくないし、団体活動は超苦手、いつも誰かの足を引っ剥いています。また要領が悪いのでいつまでも会社に残っている仕事のできない男と会社の人たちからは疎まれています。
ですので、私は世間一般の“フラリーマン”とは違うと思っています。世間一般の“フラリーマン”達は家庭での居場所を失い街を彷徨うのに対し、私は居場所はありますが何となく街を彷徨う、彷徨うという行動自体は一緒ですが、精神的には居場所がある私の方が贅沢な様に感じてしまうんですね。
最後に日刊ゲンダイの記事は“フラリーマンたちは、日常と違う行動を取って刺激を起こすことによって、脳が成長する可能性はありますね”と“フラリーマン”を肯定的にとらえていますが、それは違うと思います。確かにたまに街をふらふら彷徨うことで日常から非日常へと刺激を受けて脳は成長するだろけど、“フラリーマン”達が街をふらふら彷徨うことはすでに日常となっているので、脳は刺激を受けずに成長はすることはないでしょう。“フラリーマン”達は街をふらふらと徘徊することで幾ばかりかのお金は使うでしょう。ですから“消費を喚起する”意味では、日本経済の活性化には少しは役に立っているのではないでしょうか!?
記事にあった渋谷昌三さんの著作です:
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参照:日刊ゲンダイ 2017年9月26日付 「フラリーマン」で脳が成長する!
NHK NEWS WEB “フラリーマン”まっすぐ帰らない男たち
Wezzy “フラリーマン”の「家族の待つ家に帰りたくない」
「時間の使い方がわからない」・・・という厄介な悩み
NAVER 仕事が終わても家に帰らない「フラリーマン」が増加している
まとめまとめ
NHKおはよう日本で取り上げられた「フラリーマン」に賛否両論
みんなの反応は?
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いよいよ始まる、働き方改革 そもそもなぜ働き方改革が必要なのか
しらべえ 共働きに妻に「残業」と嘘をつき・・・
「フラリーマン」の実態に主婦激怒
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写真:無料写真素材 写真AC 仕事帰りのサラリーマン はむぱん
イラスト:無料イラスト イラストAC 夫婦喧嘩 カタテマデザイン室
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