さる25日に今年のプロ野球ドラフト会議が開かれ、夏の全国高校野球甲子園大会で優勝した大阪桐蔭高校の根尾 昂選手は中日、藤原恭大選手は千葉ロッテへ、準優勝した秋田県の金足農業の吉田輝星選手は北海道日本ハムへ、大会ベスト8の兵庫県の報徳学園の小園海斗選手は広島と、高校生ベスト4 と呼ばれているトップスターたちはそれぞれが1位指名を受けました。夏の甲子園を沸かせた球児たち、プロに入ってもお互いに切磋琢磨して今夏同様に感動を与えてくれるような凄い選手になってもらいたいものです。
◆◆◆この記事の目次◆◆◆
- はじめに~今年の日本シリーズは?~
- 福岡の仇を所沢で討つ
- クライマックスシリーズについて
- パリーグのシーズン順位と日本シリーズ出場チーム
- セリーグのシーズン順位と日本シリーズ出場チーム
- クライマックスシリーズに私が思うこと
- 私のクライマックシリーズ改革案
- おわりに
- おまけ1~球団歌の紹介
- おまけ2~関連グッズの紹介
はじめに~今年の日本シリーズは?~
さてプロ野球日本シリーズが今日から始まります。今年は広島と福岡ソフトバンクが日本一をかけて戦います。それに先立つセ・パ両リーグのクライマックスシリーズ、セは優勝した広島がファーストステージを立ち上がってきた巨人を寄せ付けず圧倒的な強さで勝利しました。しかしパはリーグを制した埼玉西武はファーストステージを勝ち上がってきた福岡ソフトバンクによもやの苦杯を喫し、日本シリーズに進出できませんでした。リーグ優勝もしくは1位で通過したチームが日本シリーズに出場できなかったのは昨年の広島以来で、また福岡ソフトバンクはクライマックシリーズで球団史上初めて所謂“下剋上”を達成しました。
福岡の仇を所沢で討つ
ただ今のようなレギュラーシーズン上位3チームが日本シリーズ出場をかけて戦うスタイルとなったのは2004年にパリーグが導入したプレーオフ制度で、奇しくもその年のパリーグ1位だったのは福岡ソフトバンクの前身である福岡ダイエーでその時の対戦相手が当の埼玉西武(当時の球団名は西武でした。)、福岡ダイエーは第1ステージを勝ち上がってきた西武に2勝3敗と敗れ、1位でシーズンを終えたチームが日本シリーズに行けないという屈辱を受けました。そう意味でいわば福岡ソフトバンクは「福岡の仇を所沢で討つ」という感じで、積年の恨み(?)を晴らしたともいえるかもしれませんね。
2004年当時の記事がありました。九州出身の私はもちろん福岡ダイエーファン、しかも当時監督だった王貞治さんには畏敬の念を持っていました。この時は淡々と書いていますが、実際はかなり怒りが心頭していました。
クライマックスシリーズについて
ここでクライマックシリーズについてちょっと調べてみました。そもそも何でリーグ優勝を果たしたチームが再度日本シリーズ出場をかけて試合をしなければいけないのか?それには次の2つの理由があるようです。
①消化試合をできる限り減らす。
②興行収入を増やす。
①については早々と優勝チームが決まったら、残りの試合は勝っても負けても意味がなくなってしまい、野球ファンも球場から足が遠のく結果になっていました。2,3位のチームも日本シリーズへの出場権があるとなれば俄然選手のモチベーションも上がり、ファンも懸命に贔屓の球団を応援するでしょう。
②については実はこれがチームを経営している企業の切実な願いだったと思います。実際に2004年~2006年にかけて行われたパリーグのプレイオフ制度は興行的に成功を収めたため、2007年度からはセリーグでも導入するされました。
次にクライマックスシリーズの成績について書いてみます。クライマックスシリーズ(プレイオフ制度を含む)が始まった2004年からのセパ両リーグの上位3チームと日本シリーズ出場チームを表にしました。緑色で記されたチーム名はリーグ1位と日本シリーズに出場したチームが違う場合です。
パリーグのシーズン順位と日本シリーズ出場チーム
まずはパリーグから
1位 | 2位 | 3位 | 日本シリーズ | |
2004年 | 福岡ダイエー | 西武 | 北海道日本ハム | 西武 |
2005年 | 福岡ソフトバンク | 千葉ロッテ | 西武 | 千葉ロッテ |
2006年 | 北海道日本ハム | 西武 | 福岡ソフトバンク | 北海道日本ハム |
2007年 | 北海道日本ハム | 千葉ロッテ | 福岡ソフトバンク | 北海道日本ハム |
2008年 | 埼玉西武 | オリックス | 北海道日本ハム | 埼玉西武 |
2009年 | 北海道日本ハム | 東北楽天 | 福岡ソフトバンク | 北海道日本ハム |
2010年 | 福岡ソフトバンク | 埼玉西武 | 千葉ロッテ | 千葉ロッテ |
2011年 | 福岡ソフトバンク | 北海道日本ハム | 埼玉西武 | 福岡ソフトバンク |
2012年 | 北海道日本ハム | 埼玉西武 | 福岡ソフトバンク | 北海道日本ハム |
2013年 | 東北楽天 | 埼玉西武 | 千葉ロッテ | 東北楽天 |
2014年 | 福岡ソフトバンク | オリックス | 北海道日本ハム | 福岡ソフトバンク |
2015年 | 福岡ソフトバンク | 北海道日本ハム | 千葉ロッテ | 福岡ソフトバンク |
2016年 | 北海道日本ハム | 福岡ソフトバンク | 千葉ロッテ | 北海道日本ハム |
2017年 | 福岡ソフトバンク | 埼玉西武 | 東北楽天 | 福岡ソフトバンク |
2018年 | 埼玉西武 | 福岡ソフトバンク | 北海道日本ハム | 福岡ソフトバンク |
パリーグではやはり福岡ソフトバンクの短期決決戦の弱さが引き立ちます。制度がスタートした年と翌年、2年連続で1位になりながらも日本シリーズは出場できませんでした。下剋上されたのは3回もあります。1位通過で日本シリーズに出場できたのは2011年からで、制度ができてから4回目のチャレンジでようやく成功、以降は優勝が4回ありますが、いずれも日本シリーズへ出場、今年は球団史上初めて2位で日本シリーズに出場しました。今のところパで下剋上された球団は福岡ソフトバンクと埼玉西武の2球団に留まっています。
パではクライマックシリーズに最も恩恵を受けたのは千葉ロッテでしょうねえ!!ここ15年間ではリーグ1位を果たしていないのに、2005年と2010年にはいずれも福岡ソフトバンクを破り日本シリーズに進出し、いずれも日本一になっています。
セリーグのシーズン順位と日本シリーズ出場チーム
一方セリーグの方はどうかというと、以下のような結果となりました。
1位 | 2位 | 3位 | 日本シリーズ | |
2007年 | 巨人 | 中日 | 阪神 | 中日 |
2008年 | 巨人 | 阪神 | 中日 | 巨人 |
2009年 | 巨人 | 中日 | 東京ヤクルト | 巨人 |
2010年 | 中日 | 阪神 | 巨人 | 中日 |
2011年 | 中日 | 東京ヤクルト | 巨人 | 中日 |
2012年 | 巨人 | 中日 | 東京ヤクルト | 巨人 |
2013年 | 巨人 | 阪神 | 広島 | 巨人 |
2014年 | 巨人 | 阪神 | 広島 | 阪神 |
2015年 | 東京ヤクルト | 巨人 | 阪神 | 東京ヤクルト |
2016年 | 広島 | 巨人 | 横浜DeNA | 広島 |
2017年 | 広島 | 阪神 | 横浜DeNA | 横浜DeNA |
2018年 | 広島 | 東京ヤクルト | 巨人 | 広島 |
セでいきなり巨人がやってくれてますねえ!!導入開始した年にいきなり中日に下剋上されるという洗礼を受けました。当時の中日の監督が 巨人に在籍していたトップスターだった落合博満さん、さぞかし当時の巨人の渡辺元オーナーはお怒りなられたと思いますよ。ただ巨人は福岡ソフトバンクと違い、翌年にはリーグとクライマックスシリーズも制し、日本シリーズに進出、2008年は埼玉西武に敗れて悲願の日本一にはなれませんでしたが、2009年には北海道日本ハムを破り日本一になっています。
ただ巨人も福岡ソフトバンクほどではありませんが、過去2回クライマックシリーズでリーグ制覇したのに日本シリーズに行けない悲劇を経験しています。セリーグでもリーグ制覇したのに日本シリーズに行けなかった球団がり、それは巨人と広島の2球団でした。
クライマックスシリーズに私が思うこと
セ・パ両リーグでクライマックシリーズを経て日本シリーズに出場したのはオリックスを除く11球団で、球団にとっては興行的に見て成功したように思えます。ただ私としてはクライマックスシリーズのシステム自体にはどうも納得がいきません。それは贔屓筋の福岡ソフトバンクがクライマックスシリーズに弱いこともありますが、130試合を超す長丁場を制したチームが日本シリーズに出場できないのはやはりおかしなことだと思います。また3位のチームがクライマックスシリーズを制して日本シリーズに進出した場合、果たしてそれが本当の意味での日本シリーズと言えるのかということも指摘されています。
去年日本シリーズに出場した横浜DeNAはリーグ制覇した広島に14.5ゲームも離されており、今年も出場こそなりませんでしたが、ファイナルステージに進出した巨人は勝率5割を切っています。このようなペナントレースで低迷したチームが短期決戦で最大10試合で勝ち上がり、しかも日本一となればリーグを制したにもかかわらず、晴れの大舞台である日本シリーズに行けなかった選手の気持ちは如何許りでしょうか?それが1回ならまだしも2,3回も同様な結果だと選手のモチベーションも低くなるし、そもそも長いシーズン自体が無意味なものになってくると思います。
実際にパのクライマックシリーズのファイナルステージの埼玉西武VS福岡ソフトバンクの試合をスカパーで見ていましたが、福岡ソフトバンクのファンではありますが、優勝を素直に喜べない自分がいて、優勝決定後にはビールかけを行ったようですが、さすがにあれは止めて欲しかった。やるのならせめて日時と場所を変更して、敗れた埼玉西武にもう少し慮ってほしかったのが、私の偽らざる感想です。
私のクライマックシリーズ改革案
クライマックシリーズの私の思いを述べてみましたが、かなり稚拙ですが、私なりにクライマックシリーズの改革案を考えてみました。それが下記の案です。
①前期後期制にする
②セ・パそれぞれ球団2つ増やし、リーグを4球団ごとの2つに分ける
③クライマックシリーズは残すが、2,3位のチームの勝利条件を厳しくする
①ですが、過去パリーグが70年代に行っていた前期後期制を導入するものです。オールスターを挟み、シーズンを前期と後期に分け、セ・パ両リーグが前期優勝球団と後期優勝球団が日本シリーズ出場をかけてクライマックスシリーズを戦うものです。ただ前期後期の優勝球団が同じだった場合はクライマックスシリーズは開催されなくなる可能性があり、興行的にもまた消化試合を減らす意味でも経営者サイドでは厳しいかもしれません。
②ですが、セ・パ両リーグに新たな球団を2つずつ増やし、各リーグ8球団になったところを2つの地区に分け、それぞれの地区の優勝球団が日本シリーズ出場権をかけてクライマックスシリーズを戦うものです。私の案では、
西地区:中日、阪神、京都(新球団)、広島
また各地区でレベルの違いが出た場合は8球団を順位ごとに振り分け、新たな地区を作るのも一つの手です。ただ球団設立ともなると巨額の資金が必要で、この不景気のなか果たして球団経営に手をあげる企業が果たして4つもあるのかが問題で、大リーグのように後腐れがなく最もベストだと思いますが、実現するのは難しいと思います。
③ですが、これが最も現実的であり、ネットやメディアでもこの意見が大半です。私の案としましては、
- 勝率5割以下のチームはクライマックスシリーズの出場権なし
- 1位と2位とのゲーム差が5ゲーム未満はアドバンテージは1、5ゲーム以上10ゲーム未満はアドバンテージは2、10ゲーム以上はクライマックスシリーズ出場権なし
- 2位と3位のゲーム差が5ゲーム以上だと3位チームのクライマックスシリーズ出場権なし
- 2位と3位のチームが争うファーストステージにおいて2位チームにアドバンテージ1を与える
ただ私のこの条件だと興行面ではかなり厳しいものがあると思いますし、まず球団関係者は首を縦に振らないでしょうねえ!!
おわりに
この記事ではクライマックスシリーズについて、概要と私なりの意見を書いてみました。改革案については球団経営には門外漢であり、またプロ野球の事情も全く知らないズブの素人であるので、これは読まれたか識者の方にとっては噴飯ものだし、人によってはお怒りなられる方もいらしゃるかもしれません。ただね、クライマックスシリーズで長丁場のシーズンを制して優勝したチームが、短期決戦で勝ち上がったチームに敗れて日本シリーズに出場できない現実は、何だか人生の縮図を見ているようで悲しいし、公平ではないような気がします。何よりも努力して栄光を手にした選手たちに対して失礼にあたるのではないかな?
最近では地上波でのプロ野球中継は巨人戦を中心に夕方のゴールデンタイムになるとどこのチャンネルでも放送されていました。それが巨人の凋落もあると思いますが、今の時代にはオールスターや日本シリーズを除き皆無となっているのが現状です。莫大な放映権料が失われる中、球団経営を考えると試合数を増やし、興行収入を増やすのが第一と考えるのは当然のことだと思います。
クライマックスシリーズには私が指摘したように問題点もありますが、逆に利点を指摘する声もプロ野球ファンの間には少なからずあります。難しいことだとは思いますが、球団経営者とプレイする選手及びプロ野球を愛してやまないファンの間で納得がいくような方向でプロ野球で進化していくことを願っています。
おまけ1~球団歌の紹介
福岡ソフトバンクホークスの球団歌です。曲名は「いざゆけ若鷹軍団」前身の福岡ダイエーホークスが大阪から福岡へ本拠地を移した際に、ホークスにも阪神の「六甲おろし」のような応援歌をという球団職員の熱い願いで1989年に作られました。歌詞は公募によって作られたそうです。2004年のソフトバンクへの球団売却の際に存続が危ぶまれましたが、ファンからの強い要望もあり、歌詞の一部を修正して存続、その後正式の球団歌として採用されています。
続いて広島カープの球団歌です。曲名は「それ行けカープ~若き鯉たち~」1975年低迷が続くカープの監督に就任したジョー・ルーツ氏の下で、球団改革が行われ、その意気込みに賛同した地元の「カープを優勝させる会」のメンバーが作成し、新球団歌として発表されました。その年広島は球団創設25年目にして悲願の優勝を達成しました。
Sore Yuke Carp - それ行けカープ 〜若き鯉たち〜
おまけ2~関連グッズの紹介
SoftBank HAWKS(ソフトバンクホークス) Majestic製レプリカキャップ(フリーサイズ)
- 出版社/メーカー: SoftBank HAWKS(ソフトバンクホークス)
- メディア: スポーツ用品
- この商品を含むブログを見る
参照:Wikipedia プレーオフ制度、クライマックスシリーズ、
写真:無料写真素材 写真AC 福岡市 t****************************p
お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
ランキングに参加しています。クリックして応援していただけたらうれしいです!!