五つの池の喫茶店

私が日々思っている事を徒然なるままに書き綴ってみました。興味のある方はお立ち寄りください。OCN CAFEに2004年9月から記載された日記をOCN Blog人に引き継ぎ、さらにこのHatenaBlogに移設いたしました。

国民健康保険の納付率改善

日経新聞2005年2月21付より

 厚生労働省は、国民健康保険(以下国保)の保険料納付率改善のため、民間企業への業務委託を検討しているそうです。国保の保険料納付率は、90年代以降低下傾向にあり、03年には90.21%まで低下し、特に若年層が多い都市部では納付率が87%台まで低下しています。また、03年、未納のまま時効を迎えた保険料が1462億円に達し、7年間で倍になり、財政の悪化が加速しています。

 

ノート①:国民健康保険の保険者は市町村及び特別区とされます。国民健康保険法1条)医療保険制度は、民間企業で働く人は健康保険、船員は船員保険、公務員・教職員は共済組合といったように職域ごとに設けられているものと自営業者や無職者を対象とする国民健康保険に分けられています。

 現在、高齢化の進展に伴い、老人医療費が増大し、また、景気後退による所得状態悪化のため、財政基盤の弱い国保は大幅な赤字を抱えることになっています。平成12年の財政状況を見ると、約1000億円の赤字、さらに市町村一般会計からの赤字補填分を加えると赤字幅は3000億円を超えると見られています。

 

ノート②:市町村は、保険料を滞納している世帯主が、保険料を1年以上納付しない場合、被保険者証の返還を求めることができ(国民健康保険法9条3項)、世帯主が被保険者証を返還したとき、市町村は世帯主に対して、その世帯主に属する被保険者に係わる被保険者資格証明書を交付します(国民健康保険法9条6項)。
 被保険者資格証明書を受けている場合は、保険医療機関等で療養の給付を受けたとしても、療養の給付は行われず、保険医療機関等での現物給付は行われず、いったん医療費を全額支払うことになります。あとで市町村に申請し、現金給付を受けることになります。これを「特別療養費」といいます。(国民健康保険法54条の31項)

参考文献 改正医療保険がアッという間にわかる本 (住宅新報社
     平成13年版厚生労働白書

 

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写真:無料写真素材 写真AC 国民健康保険 かっちゃん