6月になり東海地方も7日には梅雨入りが宣言されました。ただ梅雨に入ったとはいえ実際に雨が降ったのはわずか1日程度、多少温度の差はあれここ当地藤枝市では連日蒸し暑い日が続いています。浜松などの遠州地方では既に取水制限が始まっているようで、恐らく今年は空梅雨か局地的な豪雨に見舞われるのではないかと思われます。
さてこう暑いと着ている物も脱ぎたくなるのが心情。私なんかはこの時期は大抵はパンツ一丁、ほぼ裸に近い状態で過ごしています。家族の方は私には全く無関心な様で、嫁はともかく、今思春期で難しいお年頃の娘も特別に嫌悪感はないようです(尤も心のうちはどう思っているかはわかりませんが・・・)。そんな裸について2,3日前の産経新聞に興味深い記事がありました。
全裸で股間をお盆で隠す「ギリギリ見えない」芸で笑いを誘う芸人、アキラ100%(42)に対し、「テレビに出演させないでほしい」などの苦情が放送倫理・番組向上機構(BPO)に視聴者から寄せられている。「裸芸」は昔から笑いを取る常套(じょうとう)手段だが、近年は問題視されるケースが目立っている。
アキラ100%はお盆を持つ手を左右に入れ替えたり、横向きや後ろ向きになったり、股間を隠し笑いを誘う。2月にフジテレビ系で放送された一人で活動する「ピン芸人」の頂点を決める「R-1ぐらんぷり2017」での優勝をきっかけにブレークした。
視聴者から放送に関する苦情を受け付けているBPOには、名指しこそないものの、アキラ100%に対し、3、4月と2カ月連続でクレームが寄せられた。
「局部が露出したら、公然わいせつなどの犯罪になるのではないか」「子供の教育にも悪影響があると考えるので今後、テレビに出演させないでほしい」
深刻に受け止める子育て世帯も。5歳の女児を持つ会社員の女性(46)=東京都板橋区=は「常識をはるかに超えた内容で子供に見せられない。そんなものはお笑いでもなんでもないと思います」と話す。
日本民間放送連盟(民放連)が自主的に定めた放送基準には、「不快な感じを与えるような下品、卑わいな表現は避ける」「放送時間帯に応じ、児童および青少年の視聴に十分、配慮する」などの規定がある。
「裸芸」がその対象となるかどうかは議論の分かれるところだが、近年は問題視されやすく、BPOが局側に再発防止を求める事例も目立つ。昨年はTBS系、平成26年には日本テレビ系のバラエティー番組に対し、BPOの青少年委員会が「考え」を公表。「特定の場面に嫌悪感を表し、子供に悪影響を与えると懸念する視聴者に対しても謙虚に耳を傾けるべきだ」と、視聴者へのより徹底した配慮を求めている。
批判が出ていることについて、アキラ100%の事務所は「お笑いの範疇(はんちゅう)としてみてもらえればありがたい」。本人も5月27日にインターネット配信の番組に出演し「見えてないから大丈夫と。見えていたらもちろん問題なんですが、見えてませんので」と語った。
お笑い評論家のラリー遠田さんは「地上波の規制は格段に厳しくなってきている。局部を絶対に隠さなければいけないからこそ、隠し方で笑いを取ることができるようになった。規制の厳しさを風刺しており、笑いの進化を示すものと考えられる」と理解を示した。
産経新聞 2017年6月13日付文化面 アキラ100% 裸芸 下品!?卑わい!?より引用
アキラ100%さん、最近よくテレビに出ていらっしゃる芸人さんですね。お笑いが好きなので、記事にある「R-1グランプリ2017」は見てました。ただまさかアキラ100%さんが優勝されるとは思いもよりませんでした。これは同じくお笑い好きな娘も同様だったようです。ちなみに娘はブルゾンちえみさんを応援していました。(実は私も・・・)
そのアキラ100%さんですが、かなりの苦労人ようです。1974年生まれの42歳。元々は俳優志望だったようで、大学を卒業した後は芸能事務所に就職し、俳優の椎名桔平さんの付き人をされていました。31歳の時に大学の同級生とお笑いコンビ「タンバリン」を結成、ただ鳴かず飛ばずだったみたいで、5年後に解散。以後ピン芸人として活動をされています。ちなみに“アキラ100%”という名前は同じ芸能事務所の芸人さんが名付けたそうで、アキラさんご本人が“アキラ100%”という名前を聞いてかなりのインパクトを受けたので決めたそうです。アキラ100%さんは結婚もされており、奥さまは看護師で、日本で10人しかいない小児臓器移植のコーディネーターをされています。
さてBPOに寄せられた意見ですが、かなり辛辣です。アキラ100%さんが裸で芸をするということで青少年への影響を懸念する声が寄せられています。
BPOが公表した視聴者の苦情によれば、
・一人芸人がナンバーワンの座をかけて対戦する番組の中で、優勝者が裸でパフォーマンスをしていた。それは、全裸で局部を皿のようなもので隠すという芸で、下品な宴会芸を思わせるものだった。局部を露出するかどうかでスリルを与えるのが狙いらしい。生放送でこのような芸を放送しても良いのだろうか。万一にも局部が露出したら、公然猥褻などの犯罪になるのではないかと思った。軽犯罪法に該当しないのかとも思った。いずれにしても、裸で芸をするというのは、いじめのツールとして利用されるなど、青少年に悪影響を与えるのではないか。
・お笑いタレントがお盆で股間を隠す芸を披露していた。子どもが真似したり、悪ふざけで、無理やりその芸をやらされたりするおそれがある。
・素っ裸にお盆一枚で局部を隠す裸芸をしているが、公共の電波を使って裸芸は問題がないのか。子どもの教育にも悪影響があると考えるので今後、テレビに出演させないでほしい。
・バラエティー番組で、全裸でお盆だけで股間を隠す芸をしていたが、これは芸でもなんでもない。子どもが真似をして大変不快だ。面白ければなんでもいいという考えは改めてほしい。
・テレビをつまらなくしないでほしい。「裸芸」を見て真似る子がどれだけいるだろうか。たぶん、ほとんどいないと思う。テレビの影響は悪いものばかりでなく、良いこと悪いことを判断する力を養う役目もあるはずだ。テレビを見ながら会話して、何をやってはいけないかを教えるのが親の役目だ。
反対意見はアキラ100%さんが「裸」であることに異議を唱えているようで、恐らく20代後半から30代の子育て層の母親の意見だと思われます。
では賛成意見というと、
・何も問題はない。あれは立派な「芸」。いやなら見なければいい。
・彼の芸はプロ。見事だと拍手を贈る。苦情を吐く人たちの悪口や噂話は青少年に悪影響はないのか?
・公然猥褻についてはモザイク等でカットするから問題はない。青少年の悪影響については親の教育次第では?
・見たくない人は見なければいいだけ。
・裸芸は今に始まったものではない。
また芸能界では総じてアキラ100%さんを擁護しています。2017年5月21日フジテレビ系列で放送された「ワイドナショー」でお笑いタレントの松本人志さんは、
「ある意味、いちばん倫理観があるんじゃないのかって」
「絶対に見せない。誰よりも“裸”にならない。だからこれは“裸芸”じゃないんですよ。いちばん子どもに良い影響を与える」
同じくバカリズムさんは、
「見えてから言ってほしかったですよね! そもそも、見えそうで見えない面白さ。“見えそう”な部分を言われちゃうと、面白くないじゃないですか」
「“見えそうだから”という(苦情が来る)のは、ちょっとかわいそうだなと思う」
この番組にコメンテーターとして出演した国際政治学者の三浦瑠璃さんは、
「クレームなんか気にしなくていいんですよ。番組が面白ければやればいいし」
「わざわざクレーマーの意見なんか聞かなくていい」
おおむねアキラ100%さんの芸を支持、BPOの苦情に関しては批判的です。
「マネージャーと1日話しまして、見えてないから大丈夫と。見えていたらもちろん問題なんですが、見えてませんので僕の場合」
アキラ100%さんの芸のひとつである股間を隠しているお盆(100均のが一番いいそうです)を裏返しにする時間は、1/30(0.033333333333・・・・)秒以下だそうです。テレビの映像のコマは1秒間に30コマ、アキラ100%さんは「テレビの前のみんな!絶対スロー再生はやめてくれよ!」と自虐的に叫ばれていますが、実際はスロー再生しても見ることはできません。苦情に対するアキラ100%さんの発言も自らの「芸」に対してのプライドや絶対的な自信を持っているので納得がいきます。
ただ自分としては、やはり放送するなとは言いませんが、時間帯を考えた方がいいなと思います。局部を隠しているとはいえ、裸であることは間違いのないことで、全裸の人が小さな子供が見ている時間帯にテレビに出演されるのは問題かなあと。若者を中心にテレビを視聴する人が少なくなったと言われてはいますが、腐ってもテレビ、かつての威光は薄れてきているとはいえ、やはり影響力は強いと思います。
報道の自由が最近よく取りざたされていますが、節度というものがあって然るべきかと。芸人さんたちがアキラ100%さんを擁護されていますが、それはアキラ100%さんが卑猥か卑猥ではないかという尺度ではないでしょうか。もし仮に男性美を誇る艶っぽい方が同じようなパフォーマンスをやられたらどうなのか?また女性の芸人さんが同じようなパフォーマンスをやられたら(女性は隠すところが2つあるので物理的には不可能と思いますが・・・)同じことが言えるのか?仮に女性がダメなら、それは男性蔑視か女性蔑視に該当しないのか?これは是非フェミニストの方の意見を聞いてみたいところです。
R-1グランプリ2017を制したアキラ100%さん、優勝した副賞で冠番組を持つことになりアメリカニューヨークロケを敢行しました。タレントのベッキーさんがナビゲーターとして同行、ニューヨークの街中をお盆ひとつでロケ敢行、また劇場でのライブも行ったそうです。興行の方は好評だったようで、
アキラ100%さんはニューヨークロケを振り返り、
「自分がニューヨークに行けること自体もびっくりしていた」
またベッキーさんが、「世界に通用する」と絶賛されたことに対して
「分かる人にそう言ってもらえると本当にうれしい。」
と喜びを語っています。なかなか日の目を浴びることなく、苦労されたアキラ100%さん、いきなり注目をされて、これから色々と大変だと思いますが、是非とも頑張ってもらいたいと思います。
参照:産経新聞 2017年6月13日付文化面 アキラ100% 裸芸 下品!?卑わい!?
「公共の電波を使って裸芸は問題がないのか」
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「見えてから言って」
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アキラ100%、ニューヨークでほぼ全裸ロケ!
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モデルプレス アキラ100%、NYで“ほぼ”全裸ロケ ベッキーが感動
写真:無料写真素材 写真AC チャンネルを変える gimyzr
お恥ずかしい文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
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